南池原トンネル 旧隧道を探して 【4】 (奈良県吉野郡下北山村) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
 
 
 
 
北側斜面はあきらめて、南側へと回ってきた。
 
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コレは南池原トンネルから続く大小井橋の上から。
 
「奈良102km 橿原86km 吉野66km」。この孤絶感がたまらんね~。
 
 
 
 
 
上の写真でノートさんと反対方向にも作業道が伸びているのだが、そこで有益な看板を見つけた。
 
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コレはその看板の一部を拡大したものだが、この南側斜面ではなんらかの林業試験?実験?的なことが行われているようで、なんと新たに作業道が斜面に拓かれている!
 
 
 
さらに拡大。
 
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写真中央の青色部分が、ちょうど事前に見当をつけてきた隧道擬定地付近。
 
この図によると、現在地から西へ進み、地図内番号の「5」から『奈良型作業道』(なんやそれ!)に、「59」を経て、「2」で分岐している枝道をさらに辿れば、問題のエリアに肉薄できる。コレはありがたい!
 
 
おろろん氏ご指摘のとおり、なぜ最初からコッチを攻めない?いやそりゃあ、わたくしの見識がナッシンだからですよ(爆)。
 
 
 
 
時刻は、10:00ジャスト。
 
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第二次作戦行動、開始…
 
 
 
 
 
の前にだ!アレを見るニダ(笑)
 
 
 
 
 
 
 
アレですよ、
 
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川廻し隧道の南側。
 
コッチは本来水没してそうな感じですな、周辺の様子からも。この日の低水位に感謝。
 
 
 
 
 
よく見えないのだが、ズームして明度をいじると…
 
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おっと、コッチはコンクリポータルだよ!
 
なんでコッチだけ?巻き立ての長さは判別できないけど、北側から見た限り、大部分は素掘りなんだろうと思う。
 
 
 
さて、確認は済んだ。
 
 
 
 
 
 
まずは地図内「5」地点を目指すが、
 
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作業道、イキナリ荒れております。
 
洗掘がスゴイ。しばらく使われてないな…。
 
しばらく辿っていったが、あるポイントでいきなり藪になってしまった。うーん…
 
 
 
 
 
結局はさあ、
 
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こうなんのね?
 
道がなくなっちゃったので、右手の植林地を直登。写真ではわかりにくいが、上の方に横切る平場が見えている。
 
 
いやもう、疲れてきたよさすがに(笑)。
 
 
 
 
しばしのガサガサの後、
 
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「奈良型作業道」に登り着いた(笑)。立派やん!
 
コレは西方向を見た景。地図と照合するに、「59」地点を少し上がった辺りっぽい。これより写真での背後方向、「2」地点の分岐を目指す。
 
しかしマジで、奈良型ってめっちゃ気になるなあ…(笑)。
 
 
 
 
 
で~。
 
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コチラ「2」地点。間違いなく分岐が。
 
来た方向から左手前に、尋常でない勾配で枝道が登っていく。今からは、アレを辿っていくのだ。
 
 
 
 
一応GPS的なチェックもしてみたり。
 
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う~ん、近づいてるな…!
 
 
 
 
 
 
 
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予想外にいい道!
 
いや、もちろん相当スパルタンな道だが、朝から斜面の登り降りしかしてこなかったわたくしには、天国のような道。
 
 
 
 
 
そして、「2」地点から歩くこと5分。作業道が擬定地付近にもっとも接近しているのが、ちょうどこの辺り…
 
 
 
なんやけど…
 
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またコレかよ…。
 
道型らしきものの気配が微塵も感じられない、道なき斜面。傾斜こそ北側ほど厳しくないとはいえ…
 
うーむ、さすがに萎えてきた(笑)。倒木と浮石祭りの斜面は、とにかく登りにくく降りにくい。そして、見上げる限り、それが続いておる(笑)。
 
 
 
 
でもまあ、ココまで来たからには!
 
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ちょっと登って振り返り。作業道が見える。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
…。
 
 
 
 
 
 
 
ゼーハー…ゼーハー…
 
 
 
 
 
 
ゼハー…直登すること9分。ゼハー…
 
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ついに、擬定地付近に到達した!ゼハー…
 
 
 
 
 
到達したけど…
 
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無いなコレ。
 
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無い。
 
少なくとも、目星をつけてきたこの擬定地には、隧道は存在しなかった。古の道が完全に崩れ去り、完膚なきまでに隧道が埋没したのでなければ。
 
 
未探索エリアは残っている。隧道の存在が完全に否定されたわけではない。が、今日はもうダメだ。わたくしのおっさんカラータイマー(寿さん、すんません)は、ものすごい速さで点滅しており、これ以上のハードな斜面登り降りは命に関わる(笑)。
 
 
かくして10時38分、
南池原トンネル旧隧道の探索を終了…いや、断念。
 
期待してたヒトは、ごめんなさいね~(イイ女ふう
 
 
 
 
 
 
 
 
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改めまして、浪漫あふれるお題をいただきました学生服のヤマダさんに感謝します。隧道こそ見つかりませんでしたが、大変楽しめました!
 
 
 
というわけで、学生服のヤマダさん、まききさん、こんな顛末でございました。
 
 
 
 
 
 
以上、完結。