【3】より続く。
ヘアピン外側から撮った、パノラマ。
大きめの写真を貼ってみました。
そして、8時15分。シェッドに正対。
これはロックシェッドであり、またスノーシェッドでもあるはず。
前回見た「なだれ注意」看板を思い出すまでもなく、この辺りは関西…いや、実は全国でも屈指の豪雪地帯。ちょうど今、福井県の豪雪被害が大きく報道されているが、おそらくこの峠もドエライ積雪となっているだろう…。
名称を示すものは何もなかったが、

このシェッドがどうなってるか、というのが、この訪問のひとつ大きな目的だったのだが。
大きな破綻のない、この「真新しい廃道」において、今日イチで廃オーラを感じたのが、このシェッドだった。これから熟成を重ねていけば、この廃道は相当に我々趣味者を惹きつける魅力を増していきそう。
進入。
この写真、けっこうお気に入りなのだが
現役時代、ここを歩く日が来るなんてまったく思いもしなかった。
振り返り。
まだまだじゅうぶんに堅牢に見えるシェッド。
しかし、
もうこの道を通る者はいない。
それでもただひたすらに愚直に、道を護り続ける、彼。こういうのにグッと来てしまうのは、同業各位には共感していただけると思う。
誰がために鐘は鳴る、てなもんか。
健気なシェッドを抜ける。
まっだまだ、耐用年数は残ってそう。メンテされずとも、当分は逢いに行けるだろう。
さて、わたくしこのシェッドが大きな目的地であり、
実はここで引き返そうと思っていた。
1842mにも及ぶ椿坂トンネル、その旧道はそれなりに長く、だいたい北半分となるこのシェッドでキリをつけ、南半分はまたの機会に攻めようと。
なので記事タイトルも【北側篇】となってるんであって、実際そのようにしたのだが、もう少し進んでみることにした。時刻は8時20分。
ばらしてしまうが、この旧道にはもうひとつ同様のシェッドがある。それほどは離れていないはずだったが、あえてそこまでは行かないようにした。いつの日かのお楽しみに取っておくために。
シェッド先のこういうアイテムも、
廃を主張するなあ。じわじわ来る。



このスネーキングした区間、走るの楽しかったのよね(笑)。
今は昔、ですなあ。
こんなに写真を貼ってるけど、
実はたいした距離は進んでない(笑)。
シェッドからはわずかに3分しか歩いてないし。
8時24分。上の写真奥のコーナーあたりで路外を見た。
ガードレールの外には、先代のガードであっただろうコンクリート柱が残っていた。
そして非常にわかりにくいが、木立の切れ目から見下ろせるのは、現道がちょうどトンネルに吸い込まれるところ。つまり、椿坂トンネル南側坑口のほぼ直上。
うん、わかりやすい。今日はここまでにしよう。
8時26分、撤退開始。
でも、まだ終わりじゃない。
やってみたいことがあった。
【5】に続く。