【1】より続く。
旧道に進入して8分。あらかじめ予告されていた、「三〇〇M先」。そこにあったものは…
小さな公園…っていうかその成れの果て。
そう、そもそも「遊歩道」なんだから、その先にこういうスペースがあるのは自然な流れ…なんやけど、ここまでの道中から想像できる通り、ほぼ廃公園と言って差し支えなし。正面の塀とか、もはや倒れちゃってるし。
左端に見切れてるのがささやかな東屋。据え付けられてる木製のテーブルも
なんじゃあこりゃあ。
見回すと、こんなの発見。
分かりにくいかもしれないけど、刻まれた文字は…
「日タイへび供養塔」。な、何ソレ?
調べてみたら…こんなトンデモ事件が。要約すると…
昭和55年に暴力団の拳銃密輸の隠れ蓑として輸入された大量のタイ産コブラ(!)が、処分に困ったあげくこのあたりに遺棄されたらしいのだ。で、捕獲できないまま冬となったのだが、なにしろ冬眠の習性のない南国の蛇につき、越冬できずにすべて死滅したと判断された、と。その哀れな蛇たちを供養するべく建立されたのが、この供養塔、ということだ。
いやはや、なんとも…。
それで納得。どうも全体的に気持ち悪いのだ。塀の作りものたくる蛇を表現しているようで、ウロコっぽい意匠が施されていた。
振り返って、全景を。
廃公園、場所的にはこのへん。
さて、間違いなくここが「三〇〇M先」。遊歩道の存在理由であったはずの公園を後にするということは、すなわち…
ここから真性の廃道が始まるということ。
いかにも落石の多そうな断崖を見上げつつ、
ひしゃげたガードレールの、死んだ道を往く。そして、シングルトラックも…消滅。盛り上がってきた。
振り返り。
極上極上極上ォォォオオオ!!
陽光の差し込んだ廃道。
死んだはずの道が、精彩に満ちたものに。素晴らしい光景。
感激しながら歩いていると…
うごっ!?
でっか!落石デッカ!!
こういうのも、廃道での極上のアクセントですな~。
これが…
二十数年前までは現役の国道だったのか。
ここいらから、ハイライトでございます。
【3】に続く。