追分の廃疏水遺構 【3】 (滋賀県高島市今津町追分) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【2】より続く。
 
 
 
 
木立の中、斜面に広がる不思議な空間があった。
 
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ここには、なんというか…人の営みの残滓が感じられた。
 
 
 
 
 
まず目につくのは、
 
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この石積み。
 
皆様のお知恵を拝借したい。これって、なんでしたっけ?炭焼き窯の遺構?それともなにか、他のもの?
 
 
 
 
角度を変えて。コレは上の写真の対角線上あたりから。
 
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ご覧のように、ラウンド型に周囲を石積みで囲ってあり、中は空洞。
 
うーん、炭焼き窯じゃないような気がするんやけどなあ…。
 
 
 
 
 
 
そして…
 
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関係ありやなしや、こんなところに穴が開いてる。写真最下部、わかりますよね?
 
これぞまさに、謎の穴。
 
 
 
 
 
ちょっとビビリつつ中を撮ってみたら…
 
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この感じ、自然にできた穴じゃなく、完全に人口の穴っぽくないですか!?
 
しかもけっこう深そうな…
 
 
 
 
ヘンな感じにドキドキしてきた(笑)。
 
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こんな長さの枝が落ちていたので、
 
おそるおそる…差し込んでみたら…
 
 
 
 
 
 
 
 
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ヒィィィィイ!!!
 
 
 
「クイック は にげだした!!」
ズザザザ
 
 
 
 
 
 
 
あ~びっくりしたあ。なんやねんあの穴。めっちゃコワイやんけ。
 
とかブツブツ言いながら(爆)。ちなみに、枝は抜いてきたのでご安心ください(謎)。
 
 
 
 
穴から離れ、斜面を登ってみる。
 
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写真で伝わるかどうかわからないけど、やはりここには人の営みがあった感じがした。
 
中央あたりに見えてるのは、崩れた石積みの残骸っぽかったし、それにそって道がつけられていたように見えた。
 
 
 
 
斜面をトラバースして写真左方向に進んでいくと、
 
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なんとも意味ありげな~。
 
いつの頃かはわからないけど、このあたりにはごく小さな集落があったのではないだろうか。それはあくまで状況からの推測または妄想にすぎなかったのだが、
 
 
 
ここから右手前方向に少し戻ったところで、物理的な遺構を発見した。集落跡説に直結するかは謎だが。
 
 
 
 
それは…急峻な斜面のはるか上の方に見えた。
 
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…あれは!
 
 
40度近くありそうな斜面をゼーハー言いながら駆け上がると、
 
 
 
 
 
間違いなし!
 
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そこには明らかに人の手による、石積みの土留め工が残されていた!
 
 
 
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凄くないすかコレ?堅牢そのもの。
 
個人的にはとっても心に響いた。
 
 
 
 
 
 
いつのものとも知れない土留めが、目立った綻びもなく、
 
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今も斜面を守り続けているとは!
 
伝わるだろうか、この圧倒的斜度。土留めより上は45度を越えてるのじゃないだろうか。
 
 
 
 
 
 
土留めの上から、下方を見下ろす。
 
 
 
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果たしていつごろに築かれた土留めなのだろうか。
 
かつてこの下にあった集落を守るための土留め、というロマンティックな妄想を支持したいところだが、あくまで妄想は妄想。もちろん、そんなに古くない可能性だってあるわけで。
 
 
 
毎度のごとく、謎は謎のままでスルーするのが拙ブログの流儀(笑)。
 
 
 
 
 
 
ああ、この脱線は楽しかった。
 
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例の遺構と疏水跡の場所まで戻ってきた。進軍再開だ。
 
 
 
 
 
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さて、この先には何が待つ?
 
 
 
 

 

 
 
【4】に続く。