畑2号第三隧道 (千葉県南房総市白浜町白浜) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2011年2月20日、第六次房総探索。六回目の探索にして初めて足を踏み入れた、房総半島先端部。そこで出会ったとある隧道が、本日のお題。
 
無駄にハードルを上げるという、いつもの愚は犯さない(笑)。まずは粛々と進めます(爆)。
 
 
それは、以前記事にした白浜の謎の穴とも関わっている。当該記事にも書いたが、そもそも今回紹介する隧道を擁する林道を目指していたはずが、いつの間にか開通していた安房グリーンラインという広域農道に入り込んでしまったがために、たまたま謎の穴を見つけることになったのだった。
 
 
で、謎の穴を後にし、
 
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安房白浜トンネルの北側約200mほどのところから、無事目的の林道に合流できた。
 
とはいえ、この時点では単に地図上の隧道表記をツブしていく一環としてやってきただけで、特別な期待は抱いていなかった。いかに素晴らしき隧の國・房州とはいえ、六回目の探索ともなるとそれなりに「慣れ」が生じていたのは確かだった。
 
面白い隧道にもかなりの数巡り合ったし、もはやそうそう驚くような隧道には…
 
 
隧道には…
 
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ぐはぁ。
 
それはまさに、ノーマークゆえのハードなカウンターパンチ。
 
ヤバイ、ヤバすぎる。ハイパーマッシヴな掘割から続く、超絶隧道。第六次にして、そして房総半島ほぼ最南端のこの場所で、遂にこんなんキマスカ!
 
 
 
 
その衝撃の隧道の姿、とくとご覧に…
 
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入れなーい。ああっ、ぶたないで!(爆)
 
何と今回、隧道の姿を見せないという実験的手法でお送りします(笑)。ご安心あれ、最後には見せるから(笑)。まずはこの掘割を愛でてくださいませ。
 
 
 
てなわけで、洞内をご覧に入れる。北側より。
 
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ヘボすぎな写真が残念ではあるが、それでもこの輪切りのような地層の織りなす異形の様相は見て取れるだろう。
 
 
 
 
洞内からの振り返り。
 
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コレはあれだ、スイーツだ。
 
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いわゆるミルフィーユ隧道だ。(そんなんあんのか?)
 
 
 
 
改めて、車で通過すべくライト・オン。
 
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もっともお見せしたい写真はまだもったいぶって隠したままだが、この見事な地層美は、ここまででもじゅうぶん驚愕に値する。なかなか拝めないレベルの逸品だ。
 
 
 
じゃっかん脆そうなその印象どおり、
 
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小規模な落石が見られる。
 
 
 
 
そして、南側へ…。
 
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ミルフィーユに包まれる、フィットさん…(笑)。
 
 
 
 
 
南側より、改めて。
 
 
 
なんか、洞内の印象と全然違う!
 
こちら側の掘割もまた強烈!房総では時にこういう「隧道一体型」の巨大掘割に度肝を抜かれたが、ここのやつも相当な規模だ。
 
 
申し遅れたが、この隧道の名称は「畑2号第三隧道」であるらしい。「林道畑2号線」の3本の隧道のラストであるところからの名称のようで。
 
ちなみに二号隧道は「安房グリーンライン」の工事に伴ってか開削されてしまい現存しないが、一号隧道は今も存命…のはず。この後訪ねたが、記事はまたいつか。
 
 
 
 
さて、もったいぶってる写真をお見せする前に、もうひとくさり(笑)。
 
 
 
林道をこの先の終点まで辿ってみたのだが、そこで見た道路風景がまたなんとも…
 
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あのハイパーマッシヴ掘割(笑)を抜けてしばし…
 
 
 
これ。この光景!
 
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なんか凄くないですか?この光景の全てが。
 
個人的には、とても感じるものがあった。
 
 
 
そして…
 
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この眺望。
 
白浜の街と、太平洋。ここで雨交じりの曇天なのが、わたくしのわたくしたる所以ナリ(笑)。我が荒天伝説まっただ中だった頃…(爆)。
 
 
 
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…おっと(笑)。
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
さて…
 
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戻ってきた、北側に。
 
 
 
 
最後にとっておいた、畑2号第三隧道・北側坑口。
 
 
その姿をどうぞ。
 
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言葉は要らないと思う。
 
とりあえず遭遇時のわたくしは、思わずヘンな声が出た。そう、もちろん…「ぐはぁ。」と(笑)。
 
 
 

 
 
記事を書くに当たっていくつかのブログなど拝見した限り、安房グリーンラインの開通のあおりでこの林道は通行止めとなり、廃化の一途を辿っているようだ。舗装林道ではあるが、2013年の時点で路面には相当な土砂や落葉の堆積が見られ、現在ではけっこう熟成が進んでいる可能性が大。
 
ということは…この隧道がさらなるオーラをまとっているってこと。今こそ見ごろだとも言えるかも(笑)。
 
 
 
まあ、とにかく。
 
 
隧の國・房州の素掘り隧道といえば、様々な地層美が名物。その中でもこの隧道のそれは、わたくしが探索し得た限りにおいてのランキング第一位。新たな探索のめどもない現在、この地位は揺らぎそうにない
 
 
 
以上、完結。