【序】より続く。
決意を胸に、目的地をにらみつける。
矢印のところ、トンネル直上よりやや右寄り(西寄り)に、少し低くなっている場所があるのがわかる。
実は地形図チェックの段階では、隧道が有りうるとしたら「馬の背」っぽいこの位置だろうか、と見当をつけていた。ここで地理院地図に補足情報をプラスしたものをご覧いただきたい。
なんとなく隧道を期待したい場所なのがおわかりいただけるだろう。が・・・。
川と川に挟まれて屹立するこの尾根、なかなかに険しい。見よ、この密な等高線を!これ、ほぼ崖でしょうよ!
再度、周辺広域をお見せする。
南池原トンネルを含む現道は、池原ダムの建設に伴って(トンネル扁額が示していたとおり)昭和36年ごろに整備された新道。それ以前の、上池原(地図中央上部)から熊野方面へのルートは、現在の国道425号線~村役場を経て県道229号線で現・大里トンネル南へと至る西側ルートだった。
…ということもあり、かつての尾根越え道があったとしたら、比較的等高線に忠実に、西側から徐々に高度を稼いで、「馬の背」で抜ける・・・というルートを思い描いて来た。 だが、実際現地を遠望してみると・・・どうかなぁ・・・。
とりあえずは、
南池原橋を渡ってすぐの点線道へ鋭角右折、駐車。
撮影位置背後が西方向。事前の推測に基づき、まずは西から取り付きを探るとする。
ちょっと進むと、
分岐が。
右下は砕石場?への進入路。そのまままっすぐ進む。
左手、つまり尾根の様子を探りながらの歩行だったが、とりあえず道っぽい取り付きらしきものは一切見当たらない。さらに進んでみたが、ピンとくるような場所にはであえず。
ここで、不覚にもいらんことを考えてしまった。
めんどくさいし、直登したらエエやん?と。
今思えば、もうちょい根気をもってこの道をたどってみるべきだったと思うけど、早いとこ核心に迫りたかったのよ…。
同じ険しいところを直登するなら、こんな離れたとこじゃなくて、擬定地近くからでしょ!
…というわけで、
結局ココかよ(笑)。
擬定地は隧道よりやや西だから、現トンネルよりも西から取り付きたかったのだが、文字通りの絶壁続きで取り付く島もない、とはまさにこのこと。
やむなく、なんとか登っていけそうに見えた現トンネル左(東)側よりアタックすることとした。
こっからが本番だ!
ちょい短いが、【2】へ続く。