【9】より続く。
ノンフラッシュで、来し方を振り返り。
わずかな外光に照らされた洞内、わかるかなあ…。
ようやく光が届くようになったが、それでもこの程度。カーブ部分の闇の濃さときたら、ほとんど質量を感じるほど。現役の隧道としてはタダ事でない暗さだった。
謹んで、暗黒洞の称号を捧げたい。
そういえば、往路に我々をピックアップしてくれたバモスのお二人、この隧道を抜ける時に、実に印象的な会話を聞かせてくださった。
我ら隧道趣味者が普段あまり聞くことのない、素の声。
それがどんなだったかは、d氏のブログでご確認を。記事最後にリンクを貼ります(勝手に・笑)。
再度フラッシュ・オン。
わかりにくいかもだが、ここは退避スペース。少し幅員が広くなっている。
最後、再度振り返り。
名残惜しい…濃密な闇にお別れを。
最後は左カーブで…
脱出!
洞内滞在時間17分。
15:16、新青崩隧道を完抜け。
この時は17分間だったが、
実はこの後もうひと往復した(笑)。
心ゆくまでしゃぶりつくしたわけだが、記事では2回分の写真から構成したので、もう戻らない。ご安心を(笑)。
コレが、
新青崩隧道・下界側坑口。「青」の字が、実は旧字。
真新しいコンクリートポータル。落盤の恐れのあった旧隧道を放棄して新たに掘削されたのだから当然だ。
銘板では…
2011年10月。
まさにこの隧道の完成を待って、林道が再開されたのがわかる。そして、延長が327mということで、ちょっと驚き。500mくらいありそうな感じだったが。
で…
もちろん気になるのが、
コレですよね~。これぞ、放棄された旧隧道へと至る旧道。
当然、行く。
正面に見えるは、
我々が休憩をとった(笑)、青崩第一洞門。
そう、あそこから見えていたのは林道本線ではなく、放棄されたこの旧廃道だったのであります。さりげない落石が心温まる(笑)。
そして、右コーナーを曲がれば…
…あった。
最高にシビレる(超死語)な~コイツは…。
やはりココも
まずは洞門ですか。
その名は
「青崩洞門」。
反対側は「青崩第一洞門」だったが、そうなると「第二」は?…まあいいか(笑)。
洞門の外には、
こんな標柱が。
「青崩隧道(素掘りのトンネル 昭和二十七年開通)」
案外こういうの珍しいな…。そういえば、以前書いたようにこの林道は昭和22年の開通だったはず。最初の5年間、この隧道がなかったときはどういうルートだったのかな~?
で、肝心の隧道は、
けっこう本気度の高い封鎖。落盤の恐れがあるのなら、当然だろう。
よじ登ったり(ドキッ!)、金網を切ったりなどの行為はやめるように!という注意書きも。いやだなあ、そんなことしませんよ。
せめて、隙間から…
おお…。
もちろんこの日ここに立ち入ってはいないが、在りし日の貴重な姿は、これまたd氏のブログ(記事最後にリンク)にてお楽しみください。凄いよ!
時刻は15:25。封鎖地点から振り返り。
これにて玄倉林道の全隧道コンプリート、成る。
感無量です…。
先述のとおり、この後また暗闇隧道を楽しみ、ようやく帰路に。カモシカなんかにも遭遇しつつ…
時刻は16:20。
進軍開始から5時間25分、ゲートまで生還!
合計9本、旧隧道をカウントすれば10本の隧道コンプリート。本気でできるとは思ってなかった。ご案内いただいたd氏、往路で車に乗せてくださったあのメンズ(笑)に、心より感謝いたします。
最後に…
doodoongoo氏のブログ「隧道道」より、
玄倉林道の隧道 *(1)~(13)まであります。
新青崩隧道 *(1)~(5)まであります。
ぜひご覧くださいませ。
以上、ようやく完結。