【2】より続く。
市原隧道を後にして歩くことしばし。
旧道を楽しむほどのいとまもなく、見えて参りましたよ。
二本目の隧道が。
「楽しむほどのいとまもなく」とは書いたけど、唯一感じたワビサビが
コレ。
うぅんセェクスィ~(爆)
あー、すいません。
気を取り直して、正対。
先ほどの市原隧道とイロイロよく似たテイストのコンクリ隧道である。
お名前は、
「海老島隧道」。
「昭和35年5月しゅん功」の文字が見える。さっきの市原隧道は昭和40年に巻立とあったが、近接した二洞だけに、あちらも昭和35年に掘られたのかも。
ポータル右側には小さな銘板があったんだが、
これがまた、なかなか味わい深くって。
近年の画一的な銘板とは違って、躍動感ある字体がステキ(笑)。
ご覧の通りこちらもまた金網封鎖されてる。
洞内の様子もまた、よく似てるわ。
んで、ですねえ、
ホンマよう似とるわ(笑)。
これまた市原隧道と瓜二つに、旧々道が別れている。
フェンスが無粋ではあるが、
逆に近年まで現役で使われていたことを物語る。
しかし…フェンスの作る影が、まるでレールのような。
そしてこれまた同じように、
頂点のカーブ手前に石仏。
ただ、こちらはこの二体しかおられなかった。かつ道の山側にという位置もさっきとは違う。
ちなみに左側の石仏には明治三十●年、右側のものには明治七年と刻まれている。
ほんでね、何度だって書いてやるんだけども、
ココ、マジで車道やったの?誰か教えて?
無理でしょ!無~理~!
だってこのカーブ、外側から見てみ?
こんなスパルタな車道、ある!?一発で曲がれんぞ確実に。
有り得んでしょコレは。
スパイシ~すぎるわ旧々道。
そして旧道に復帰。
短いのにお腹いっぱい(笑)。
はい、回り込んで参りました、

海老島隧道・北側坑口。
それにしても…ここまで魅惑的な「隧道脇の分岐の景」、なかなかないなあ。無名ながらもポイント高いわ~ココは。
扁額は…
微妙に違うけど、同じ人が揮毫したっぽいな。
ここの二本の隧道って、どっちも短いせいか、
廃隧道にありがちな「じめじめ感」がないのよね~。
個人的にはウェット&マディな廃隧道って好きやけど(笑)、こういうカラッと乾いたテイストもまた新鮮で、悪くなかった。
旧道は、
向こうに見えているように現道をアンダークロスして、この先まだ続く。だが二本の隧道と旧々道を堪能したわたくし、ここで引き返した。
ここから車までの戻り時間は、何枚か撮影しながらもたかだか6分。3回にも分けて記事にしてきたここは、実はそんなわずかの距離でしかなかったんですな~。
でも、その濃密さは特上だった。ココ、おススメなりよ(笑)。
以上、完結。