旧・国栖隧道 (廃) (奈良県吉野郡吉野町南国栖) 【前篇】 | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
2015年1月11日、本年最初のお出かけ。
 
正月豪雪で飛んでしまった奈良県探索のリベンジとなったこの日、事前に定めていた2大ターゲットのふたつ目近辺へとやってきた。


場所はコチラ。
 
 
 
奈良県道262号国栖大滝線。
 
 
この道、今でこそ県道だが、現国道169号線の五社トンネルが昭和48年に開通するまでは、吉野から川上村、そして上北山村方面への正ルート、東熊野街道の一翼をも担った格式ある道。
 
 
 
そして、ポイントした場所にあるのがこの隧道。ちなみにこの写真のみ2010年11月20日撮影。
 
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扁額には国栖(くず)トンネルとある。
 
昭和の大改修を受け、さほど印象的なビジュアルではない(笑)が、「隧道データベース」によると実は大正2年建造という古洞だ。大正元年が数日しかないことを考えれば、ほぼ明治に近い年代の物件。
 
 
 
しかるに。


「ある」のだ、まさかの「アレ」が。

 
 
 
 
 
ずっと気になってたのだが、ここらを通るのはいつも真夜中(笑)。なかなか探索の機会がなかったのだが、今回ようやく念願かない、拝みに来れた次第。
 
 
 
 

今回も、詳細な地図は載せないことにする。ロケーション的によそから来たものがズカズカ踏み込んでいい感じでもないので。写真も肝心なところは省略(笑)。とはいっても、同業者なら現地でちょっと観察すれば、アプローチはすぐにわかると思う。
 
 
登ってきた道を振り返り。
 
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勾配・幅員ともに、あきらかに車道ではありえない。そしてこの位置まで来れば…

正直言って、「アレ」の存在がすぐにわかった、拍子抜けするほどに。
 
 
 
が、同時に、さらに登る道があるのも一目瞭然。まずはそっちを登ってみる。
 
 
 
 
 
位置的に
 
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コレってかつての木製電柱?ただの木じゃないよなぁ…。
 
 
けっこうな勾配のその先は、何やら明るい。あそこがてっぺんか?
 
 
 
 
 
予想通り。そして広くなったそこには
 
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三つの祠が。
 
いや~イイねぇ~!!
 
ほぼ間違いなく、この道が隧道開鑿以前から歩かれていた古道なのだろう。祠の中なので仏様に刻まれているだろう文字などはよくわからなかったけど。
 
 
とりあえずは、わずかながらもお賽銭を。ここで遊ばせていただいていることの御礼と、家に帰るまでの安全を祈願した。
 
 
 
 
てっぺんの広場?から見下ろすと…
 
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遠くに待機中のノートさん発見。もうしばらく待っててちょうだいよ~。
 
 
 
 
 
で、この道。もちろんこの広場が終点ではない。
 
 
 
これは・・・
 
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ささやかながらも切通しなのか?あるいは天然の鞍部?
 
 
 
 
 
祠の前から見る。
 
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間違いない。コレ、人の手が入った切通しだ。正面の岩肌には、鑿跡がビッシリ。
 
 
 
 
 
 
そして、ごく短い切通しの先は、
 
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先程と同じく、今度は急勾配で下っていく道が。
 
 
 
 
 
 
30mほども下ると、右手前からの横道と合流する。その路傍には、
 
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今度こそ間違いないでしょ。コレ、完全に木製電柱の成れの果てですよね~?
 
 
この横道を辿らなかったことを少し後悔している。どこに続いていたのか…でもね、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
もう限界なんですよ!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
振り返り。
 
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右の坂から降りてきた。切通しも見えている。
 
で、合流してきた横道の、その先に…
 
 
 
 
 
 
 
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「アレ」があるんだよ!
 
 
 
「アレ」って何?
 
 
 
 
 
決まってんでしょ~!!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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【後篇】に続く。