2015年6月28日、この日はおろろん氏プロデュースによる「参宮街道・東海道沿いオススメの橋シバキ倒し@三重県中勢北部~北勢~ちょこっと愛知県」OFF(正式名称)。
コッテコテの濃ゆい一日だったが(記事にしてるのはまだ下相川橋だけやけど)、その集合前の朝練で偶然出会ったのが、本日ご紹介する物件であります。以前ご報告したダイジェストでも、一発目の写真でさりげなく放り込んでおりますよ。
もうねえ、
一見しておかしいし。
ドコがおかしいのか、おわかりですよね?この先の橋をチェックするために初めて入り込んだ道で、よもやこんな怪しいものを発見するとは!
場所はコチラ。
見落しようもなく発見したものの、奥の橋をチェックしてからまた戻ってくるので、一旦スルー。
改めて…
いやいやイヤイヤ。
なんだこれ!
路傍の異様に低い場所に開口した、謎の穴。おかしい、おかしいって。なんだこの位置?それはどう見ても天然の穴ではない、人の手によって穿たれたものだった。
ここは小規模な切通しになっている場所。ロマンを求めがちな我が心の声は、「切通される前の隧道跡?」とか騒ぎたがった。が。
そんなもんが路傍に転がってるとか、ナンボなんでもそれはできすぎな話。それにこのサイズは、よくてせいぜい人道サイズ。いや、人でもけっこうキツい。ならばおそらくその正体は…。
まずは入洞。
だが入ってみると、すぐに垂直に近い壁?
極貧の我がマグライトではさっぱり伝わらないのでフラッシュオン写真を。
なんと、遥か上に穴が!
あんだけ低い位置からの入洞ながら、穴の位置は2枚上の写真で言えば車道とほぼ同じかチョイ低いくらいのレベルだろうか?
やはり明らかに人の手によって掘られたものだ。けど、コレは隧道なんかじゃない。少なくとも人馬の通行のための隧道ではあり得ない。
多分コレは
水路隧道だったもの…じゃないかと。
周辺状況的にそう思わざるを得ない。詳しくは後ほど述べるが、こっち側が吐口で、滝のように水が落ちていたのだと思われる。
とても登れなさそうだった(そこまでの気合がなかった)ので、いったん撤退、反対側を探ってみることにした。
脱出。
ココだけ見ると、房総かどっかの廃隧道みたい。
そして、
ごく短い切通しを抜けて振り返り。
あの電柱の奥…
いかにも
怪しい匂いを発散してる(笑)。
…ちらっ。
おほっ。
アッターー反対側!!
上から横から崩落して埋まりかけてるけど、まだ確実に開口してる。
フラッシュオン。
小さい~。んで、中の様子がまた何か…
いきなり右カーブ。ゆるいけど。
そして…続いてるねえ~やっぱり。
フラッシュオン。
緩やかに下っているようだ。
特に風の流れは感じられなかったのだが、さりとて閉塞隧道のように澱んだ感じもしなかった。これはやはり、先ほど見た「仮想吐口」とつながっていると見るのが自然だろう。
ここ、その気になればもっとガッツリ洞内への進入も可能なんで、貫通の確認もできるだろう。この時はおろろん氏との集合時間のこともあったし、深入りはしなかった。
さて最後に、ここを水路隧道だと考えた周囲の状況に少し述べる。
「仮想呑口」側をちょっと引いて見てみたら、
こんな感じ。
道の南側には中津川の流れ。(地図をご覧いただくとわかるが)ちょうどここで中津川は南へ向きを変える。まさにそのポイントの真横に、「仮想呑口」はある。
そしてその手前にはこのように、
水路があったとおぼしき窪地が見られる。
この窪地は15mほど続き…消失する。思うに、その場所が取水地点なのではなかっただろうか。
あいにく中津川へと降りる場所がなかったので確認できなかったが、もし川床から観察できれば、取水設備などの遺構の有無がわかるんやけどな…。
で、これが水路隧道だとして、水路の行き先はどこだったか、わたくしなりの仮説を。
最初の地図を航空写真モードにしていただくとわかるのだが、ここのすぐ東に、中電?の変電所だかなんだか(確認し忘れた…泣)がある。真新しく見えた施設だったが、昔からここになんらかの施設があって、そこで使用する水を確保するための取水設備ではなかっただろうか?
まあ、いささか時間を気にしていたこの日は駆け足で観察しただけだったが、ここは我がホームからもまあ近いので、改めて調査に赴く所存。
以上、完結。