林道樫山小匠線 【12】 (和歌山県西牟婁郡那智勝浦町小匠~古座川町樫山) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【11】より続く。
 
 
 
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白洞への分岐を後に、黙々と進む。
 
 
 
 
 
12時4分。高さ制限標識と、そしてもう見えてる!
 
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樫山への道、最後の隧道の登場だ。
 
 
 
 
現在地はコチラ。
 
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隧道と正対。
 
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さほど長くはない…が、グッと曲がって、そして登っている。
 
 
この隧道は、「平成16年度道路施設現況調査/国道交通省」に「カシヤマズイドウ」として掲載されているものだろう。そのスペックは
 
昭和22年建造、延長26m、幅員2.6m、有効高2.2m。
 
 
うん、実態にもほぼ合致しているように見える。
 
 
 
入洞して振り返り。
 
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それにしてもこの探索で出会った四本の隧道、どれも車道としては悪線形やな~。
 
 
 
 
そしてコチラは向き直った樫山側。
 
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こっちは徳利の首のようにきゅっとすぼまっていて、狭い。
 
はい、もちろんあの猟師オジイ、ここも通ってきたわけです(笑)。
 
 
 
 
抜けて~、
 
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樫山隧道、樫山側坑口。
 
コレは車では入れんわ~。わたくし無理(笑)。
 
 
 
 
そしてここである発見を。
 
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隧道を抜けての進行方向と反対側に…アレは!
 
 
 
 
 
完全体の、炭焼き窯…
 
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ではないかもしれないな。
 
コレはもしかして、なんらかの貯蔵庫?それほどに、完全な姿で残っていた。
 
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ほらね!
 
かなり見事なものだった。もちろん中を覗いてみた…が、特に目を引くものはなかった。なにしろバッテリーセーブ中、撮影はしなかったので…。
 
 
 
外せないポイントである隧道で何枚か撮影したら、ついにバッテリーゲージが赤くなってしまった!ヤ、ヤバ~イ…。
 
思い切ってしばらくデジカメを封印、すこしでもバッテリーを労わることにした。樫山で一枚も撮れなかったら泣くでマジで…(汗)。
 
よって、ここから何枚かはスマホ撮影の写真になる。いつまで経っても満足に撮れないクサレスマホなんだけど…(笑)。
 
 
 
 
隧道からしばし進むと、樫山への最後の「大曲がり」がある。
 
 
 
 
150度くらいの大きな弧を描き、北向きから南向きに転じる小匠川、そして林道。
 
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それをパノラマで撮ってみた、の図。
 
左からやって来た。右へ進めば、樫山。もうラストスパートと言ってもいい場所だ。
 
 
 
 
そこから4分、12時21分。
 
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林道本線上で初めての、ガードレール付き橋。
 
残念ながら名無しだった。しかしキョーレツな逆光…。
 
 
 
 
12時25分。
 
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さっきからドキドキが止まらない。
 
地図によれば、もうほんの少しで樫山だ。あの憧れの樫山だ。
 
が、集落(無住やけど)に近づいているような様子は全然感じられない。険阻な斜面と小匠川に挟み撃ちにされたまま。
 
 
 
そのままで、
 
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!!!
 
遂にキタ…先人の記事で見たあの場所。道はふいに消え…いや、急激に右へ。
 
 
こっからデジカメ再稼働。
 
 
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古座川町による「全面通行止め」とちっさく掲示されたAバリが脇にどけられている。当然だ、猟師オジイが入り込んでるからね(笑)。
 
 
左端に見えるもの、
 
 
 
それは、
 
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手書きの道標。注目すべきは、やはり
 
 小匠へ」 の後。
 
「(道狭い)」を二重線で消しての、「通行不能」。
 
 
コレがすべてだ。
 
 
充分におわかりだろうが、今では車種を問わず四輪での完抜けは不可能。そして「行けるとこまで…」のチャレンジも厳禁。この道を知らない者が入り込んだら、確実に血の涙を流すことになる。転回場所は皆無。
 
そして最狭部は、バイクでもお勧めできない(道の強度的に)。
 
 
 
 
 
 
さあ…ついに…!
 
 
 
 
この閉ざされた谷の奥からの華麗なる脱出。
 
 
 
 
見たかったあの場所が、すぐそこに。
 
 
 
 
 
モーセのごとくに
 
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豪快に断ち割れた巖嶺、
 
 
 
 
その間から…
 
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おおお
 
 
 
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最終回、【13】に続く。