【8】より続く。
改めてこの光景を見ると、今でもゾクッとする。
いや、悪い意味だけでもない、複雑な「ゾクッ」なんやけど。よくぞこんなところまで行けたなあ…と。
こんな奥地にまでも看板がある。
しかし、見に行くのさえめんどくさくなっていたようで…(笑)。
正直、徐々に足が辛くなっていた。疲労というよりは、トレッキングシューズが微妙に小さすぎたのか、小指あたりが…。
コレが、我々が目にした最後の渡河ポイント。
砂防ダムにしか見えないが、道ですよコレ…。
ここにも、古レール転用グレーチングが使われていた。
このまま自然に還っていくのか?
コレが、我ら白倉決死隊が本日の行軍において目にした、最後のイベントだった。
時刻は…11時55分。 デッドラインが迫ってきた…。
そこからほどなくして
見るからに「区切り」を思わせる、巨大な岩が見下ろす地点にやってきた。時間から考えても、そろそろ決断が必要だ。一番乗りで立ち尽くすよとと隊長。
その視線は何を捉えたか?ついに端点を極めた!?
ぐあ~。
そこは左カーブ。小規模な崩落はあるものの…
道は…
続いている~!!
カンカンカンカーーン!(心の中で、試合終了のゴング)
もはやキリなし!なんとも残念ではあるものの、時間もまさに正午ジャスト。
進軍開始から約5時間半、その距離約9.7km。
ココにて撤退を決断。
場所はたぶんココ。
結論から言えば、白倉林道の端点まではおそらくあとほんのわずか、450m(!)くらいだった…ように航空写真では見える。当時はこんな縮尺でこのエリアを見られる航空写真が(たぶん)なかったので、あとどのくらい続いているのかさっぱりわからんかったのだが。
けど、あの日の状況では、ここでの撤退は正しい判断だったと思う。時間的にも、体力的にも。
最終到達点より見下ろす現世方向。
…って、山しか見えんわ(笑)。
これより帰投作戦に移行。以下、しばしの走馬灯バージョンで。
下りは足がさらにツライ~。
下りで撮った、数少ない画像のひとつ。
完全に道をふさいだものも。しかし、なんで行きには撮らなかった?わたくし。今さら場所もはっきりわからんよ…。
下ること2時間、およそ14時ごろ。
忘れてたでしょ?スルーしていいっすか?(笑)
ずおーん。 (写真は往路の使い回しです)
【4】でチラ見せ済み。6号隧道と7号隧道の間で見つけていた、谷底へと向かう階段へと戻ってきた。
思い出して欲しい。「帰りに余裕があったら寄ってみましょう」でしたよ?
余裕なんかねぇよ(爆)
廃道を5時間半登って、2時間下ってきてるんデスよ?何km歩いてんのかもうわかんないんデスよ?
全員、行きたくなかったと思う。と同時に、行かなきゃ気がすまなかったと思う。
それこそが、決死隊が変態 決死隊たる所以。
こんな「旧道」も発見したり。
…あの~。コレ、また登るんですよね?
感動の最終回(笑)【10】に続く。