本庄水管橋 (大阪市北区豊崎) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
 
2014年12月21日、JR大阪駅から徒歩で、長柄運河跡の橋梁群を訪ねたこの日。今回ご紹介する物件は、実は当日のメインターゲットの一つだったのでございます。
 
 
十三小橋を後にして、淀川左岸をさかのぼること20分。
 
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見えてきた~!
 
以前航空写真で見て、めっちゃ気になっていた橋がついに目前に!そして気づいた。この橋、プラットトラス!
 
 
 
パッと見の印象は
 
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鉄道橋梁のよう。そして近づいてみれば、まるで廃線のそれのような。
 
けど、それにしちゃあサイズが小さいし、もちろんこんなロケーションにそんなものはありっこない。そして、二本の鋼管が載っているのがわかる。そうか、これはそういう橋か。…いや、全然調べずに来たもので(笑)。
 
 
橋の下に行こうとしたら、お住まいの方がおられまして…断念(笑)。
 
 
この橋の、もっともインパクトのあるアングルからは撮影ができてないのが悔やまれるところなんやけど、
 
 
これで伝わるか…?
 
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淀川を渡り切らずしてブッタ切れ。
 
どうなってんだ、これ。この状況を航空写真で見て、激しく興味をそそられたので、現場を確かめに来た、というわけで。
 
向こうに見える新御堂筋の新淀川大橋から眺めるのがもっともインパクトあると思うのだが、当日はめんどくさくて行かなかった。後悔のもとになりそうな悪寒。
 
見逃せないのが、煉瓦と切石で組まれた橋脚。プラットトラスであることと併せ、かなりの年代モノに違いない!
 
 
視線を右へと移せば、
 
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ますます鉄道橋梁っぽいな。
 
あの橋台部分を見学に降りてみよう。
 
 
 
…の前に、手前のコイツを…。
 
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川中に建つ橋脚と同じ仕様に見える。コンクリートはオリジナルではないのだろうな…。しかし、低能による落書きが残念。
 
 
 
直下から見上げアングル。
 
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渡りたいなあ…(笑)。
 
 
 
 
で、ぐり~んとチャッキーのように振り返って…
 
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煉瓦橋台。いや~素晴らしい!が…
 
落書き腹立つ!書いたやつ、●ねばいいのに。
 
 
 
気を取り直して…。
 
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このへんの感じとか…イイよねぇ…。
 
 
 
 
橋台の全景。
 
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間違いなくこいつは大正以前のブツですな。
 
 
 
 
すでにお気づきかもだが、
 
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けっこうな斜橋。お、そういえば一昨日から斜橋二連発(笑)。
 
 
帰ってから調べてみて、この物件の名称が本庄水管橋であること、1911(明治44)年完成の土木学会選近代土木遺産Bランク物件であること、を知った。そして、残念な情報も。
 
大阪市水道の西部幹線、中部幹線の水管橋として、あの断絶点から地下で対岸の柴島(くにじま)浄水場と結ばれていたらしいのだが、現在は使用されていないとのこと。ちなみに、建設当時の川筋では、これで対岸まで届いていたらしい。今ではこんな不条理な姿やけど…。
 
そして、この国では当然の帰結というか、今の大阪市なら当然というか…
 
この本庄水管橋は、平成31年度までに撤去される見込みなのだそうだ、残念ながら。
 
すでに基本調査は終了、平成28年度(!)からまず上部工撤去が行われ、平成30~31年度で下部工撤去完了、となっている。すでに運命は定まってしまっているらしい。
 
ソースは下記。(5番目の案件として始めの方に掲載)
 
 
 
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現状は知らないが、ネットで見る限りはまだ本格的な撤去作業にはかかっていないようで。しかし、賞味期限は残り僅かだ。興味のある方は、お早めに。
 
 
 
以上、完結。
 
 
 
久々にまともな記事書いた…(笑)。