【2】より続く。
固まった。いや、固まったねぇ~。
確かに、何か黒いものが横切った。さほど大きくはなかった・・・いや、どっちかっつうと小さめだった。あの感じだと猿の可能性もあるし、猪の可能性もあるし・・・認めたくはないが仔熊の可能性もあるな・・・。
一瞬(だけかよ?)、引き返して帰ろうかと思った。シカーシ。それはあまりに悔しい。そもそも、さっきのアレがなんだったかもわかってないし。どうする・・・?
ちょっと考えた結果、ダホンちゃんのベルを乱打し、大きな声を出して様子を見た。
結果、シーンとして何も起こらなかったので、
進軍継続を決定した。
もちろん、ベルの乱打は継続中(笑)。いや、現場ではあんま笑いごとじゃなかったがな。なにしろここはピストン林道なので、万一帰路で行く手を塞がれたら、エスケープは不可能。怖いな・・・。
こんなことしといてアレだけども、こういった判断はくれぐれも慎重に・・・。わたくしの行為、一から十まで褒められたもんじゃない(笑)。
ここらから徐々に、このような
「道のほころび」が目につくようになってきた。
まだちょっと動悸が速い。が、それはクマーの恐怖のせいだけでなくって、登りのせいも。
そう、いつの間にやら、
けっこうな高度感が出てまいりましたよ。
7時8分。
進軍開始後、五本目の名無し橋登場。
この橋を渡って右ターンしたところで、
こんなの発見。
たぶんこのまま見てもわかりにくいかと思われるので、写真拡大してご覧くだされ。くっちゃくちゃになってしまってるけど、コレ・・・索道の鉄塔じゃないかなあ?
なんにせよ、コレは鉄に違いない。まるで出汁の出尽くした昆布状態(笑)。どうやったらこんな状態になるのか・・・デカイ落石が直撃した?
このへんからしばらくが、
登りがキツかった~。
当然「押し」だが、歩くだけでもけっこうなキツさ。グイグイと高度を稼いでいく。
鉄塔跡?から4分ほど登っていくと、
真新しい看板と、その傍らにはモノラック、そして整備された作業道。
看板は道に関するものではなく、「奈良県有林白川又経営区分収育林契約共有樹木」(長ぁ!)に関するもので、その「契約共有者」の氏名がビッシリと書かれていた。
かなり新しそうだったなあ、コレ。
キツイ登りの先に、
またしても切り通し。
その先の、あの感じは・・・?
おー!
気持ちイイ!
先ほどの一件以来、けっこう気持ち的には緊張状態だったのだが、この開放感でちょっとだけ緩んだ。いや、緩んじゃイカンのだが(笑)。
とは言うものの、この感じはヤバいよな~とか思ってたら、
やっぱりな!
ザラッと逝った痕跡がありありと。
コレは確実に、白川又川まで一直線に逝ったやろな~。
振り返って一枚。
気に入ってる写真でございます。
この気持ちいい開けた区間を後に、
時刻は7時22分。
進軍開始後初めての、建造物が出現。
【4】に続く。