富國橋(とみくにばし) (廃) 【4】(愛知県豊田市富田町~国附町) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

【3】より続く。
 
 
 
 
橋といえば、渡るもの。そして…下から鑑賞するもの…まぁできる限り。
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その下には、意外なモノが待ち受けていた。
 
 
 
 
 
 
 
 
ボート。
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ではなく(笑)。
 
 
その向こうに…って、よく見えんわな。
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でも、この打ち捨てられたボートも、雰囲気ある。ちなみに艇内に溜まった水は、氷結していた。
 
 
 
 
 
さて、その向こうにあったモノとは、
 
 
 
 
 
コレ。…はて?
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最初は、何かの建造物の基礎かと思ったが…うーん、このえも言われぬ既視感はなんだろう…。
 
 
 
 
 
 
首をひねりつつ、岸辺へ。下から廃橋を仰ぎ見る。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
断絶。
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なんと物悲しい…。
 
 
 
 
 
 
新橋との2ショット。
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これも個人的には気に入ってる一枚。
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そして…
 
 
 
再びコレ。うーん。どこで見たかなこの形状。ちなみにさっきと対角線の位置からの撮影。
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皆さんは分かりましたか?
 
 
 
 
 
 
 
この形、私ビビビときました!
画像を加工して、もう一度。
 
 
 
 
 
想像を補完するためのガイドラインを入れてみた。埋没や破損により分かりにくいが、コレは
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コンクリ製の吊り橋主塔に他ならないのでは?
おろろんさんの見立ても同じく。
 
 
 
帰ってから調べてみて、あるブログ様で非常に興味深い記事を発見した。今頭上にあるこの富國橋、二代目だったそうで、実は昭和34年の伊勢湾台風で流失した初代の富國橋が存在したという。それが吊り橋だったのだ。やはりビンゴ!
 
興味深いというのは、2012年2月、この二代目橋の解体のついでに、50メートルほど下流から初代富國橋の残骸を53年ぶりに引き上げたのだそうだ。かねてから川中からワイヤーの一部が見えていた状態だったらしく、ワイヤーや木製のケタも、相当量が出てきたとか。
 
とは言えこのコンクリ主塔の残骸については、埋没具合・損壊具合をどう見ても、昨年引き上げられたものではなさそうだ。もしかしたら、激流で桁が流失した際にワイヤーで引っ張られて倒壊した姿のままなのかもしれない。

こうして、思わぬ形で初代橋の遺構まで拝むことができた。いや、そもそもそれが初代なのかも定かではないが、新橋が改めて地域交通を支えている今となっては詮なきこと。願わくは、二代そろってこのままひっそりと横たわっていてくれることを。
 
 
 
 
以上、完結。