栃原隧道 (廃) 【2】 (兵庫県朝来市栃原~口銀谷) | 穴と橋とあれやらこれやら

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初めまして。ヤフーブログ出身、隧道や橋といった土木構造物などを訪ねた記録を、時系列無視で記事にしています。古い情報にご注意を。その他、雑多なネタを展開中。

 
【1】より続く。
 
 
 
現れたるは、
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オーラのある廃隧道。
 
これが、栃原隧道。旧県道の隧道である。
 
 
装飾性こそ乏しいけれども、古色蒼然たるポータル。それもそのはず、この隧道の建造は、なんと明治37年のこと。
 
 
順に見ていこう。
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スパンドレルは切石布積み。
 
特にクラックもなく、状態はすこぶる良さそうに見えた。
 
 
 
やや扁平に見えるアーチをなす、
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アーチ環は煉瓦巻き、巻厚は三層。
 
何かが取り付けられていたとおぼしき金属部材。洞内は波型ライナープレートで補強されている。
 
 
そうそう、向かって右端には、
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ブラ~ンとぶら下がるもの。
 
照明のタイマーボックスとかのなれの果てかな?
 
 
 
さて・・・手早く観察した後は、
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いよいよ洞内へ。
 
この隧道のスペックは、
延長127.2m、幅員2.4m、高さ2.2m。
 
先ほどの制限標識での数値とは合致しないが、データ(「山形の廃道」様ご提供の全国隧道リストによる)では、そのようになっている。制限標識での高さ制限はおそらく有効高、データは全高の違いかと。
 
同リストは昭和42年版なので、少なくともその頃には、この隧道は現役の県道隧道だったのですな。
 
 
振り返っての、
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鉄板の構図。
 
マジで鉄板だけに・・・(吐血
 
 
 
さあさあ、
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暗闇祭りの始まりですよ~(笑)。
 
いつも書いてるように、当時の我がマグライトは極貧スペックでしてね、お見苦しい限りであることはお詫びしてきますわ。
 
 
同地点でのフラッシュオン・ヴァージョン。
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イイねえ~!
 
イイんだけども、煉瓦は、けっこう白華が見られた。側壁の切石にも白華が認められるので、あるいはモルタルからのものか。
 
このように、洞内の健康状態(笑)はあまり思わしくない・・・
 
 
とか思った矢先に、
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コレだもの~。
 
煉瓦の巻き立てが切れたところで、側壁が抜けてる・・・。
 
が、コレはまだ序の口だった。
 
 
 
ここでひとまず、振り返り。
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うん、これもいっつも書いてるが、ノンフラッシュの暗い写真のほうが好みだわ~。
 
 
 
さて、前途に目を向けますとね・・・
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洞内、おぞまし度を増しております。
 
そして、お気づきかどうか。
 
たかだか延長127mの隧道なのに、向こうの明かりが見えないことを。
 
コレ、ヤバくないすか?
 
 
 
おぞましパートに続いて、
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再び現れた波板巻き立てパート。
 
その向こうに、何やら・・・
 
 
 
実は波板も破れてたりしたのだが、それどころじゃなく、
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なんだアレ!?
 
バケモノ!?
 
 
なワケはないのだが、
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【3】に続く。