【1】より続く。
現れたるは、
オーラのある廃隧道。
これが、栃原隧道。旧県道の隧道である。
装飾性こそ乏しいけれども、古色蒼然たるポータル。それもそのはず、この隧道の建造は、なんと明治37年のこと。
順に見ていこう。
スパンドレルは切石布積み。
特にクラックもなく、状態はすこぶる良さそうに見えた。
やや扁平に見えるアーチをなす、
アーチ環は煉瓦巻き、巻厚は三層。
何かが取り付けられていたとおぼしき金属部材。洞内は波型ライナープレートで補強されている。
そうそう、向かって右端には、
![2ae5b885.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20190331/13/quicknick/14/41/j/o0560037214382028084.jpg?caw=800)
ブラ~ンとぶら下がるもの。
照明のタイマーボックスとかのなれの果てかな?
さて・・・手早く観察した後は、
![de0beb27.jpg](https://stat.ameba.jp/user_images/20190331/13/quicknick/cb/22/j/o0560037214382028086.jpg?caw=800)
いよいよ洞内へ。
この隧道のスペックは、
延長127.2m、幅員2.4m、高さ2.2m。
先ほどの制限標識での数値とは合致しないが、データ(「山形の廃道」様ご提供の全国隧道リストによる)では、そのようになっている。制限標識での高さ制限はおそらく有効高、データは全高の違いかと。
同リストは昭和42年版なので、少なくともその頃には、この隧道は現役の県道隧道だったのですな。
振り返っての、
鉄板の構図。
マジで鉄板だけに・・・(吐血
さあさあ、
暗闇祭りの始まりですよ~(笑)。
いつも書いてるように、当時の我がマグライトは極貧スペックでしてね、お見苦しい限りであることはお詫びしてきますわ。
同地点でのフラッシュオン・ヴァージョン。
イイねえ~!
イイんだけども、煉瓦は、けっこう白華が見られた。側壁の切石にも白華が認められるので、あるいはモルタルからのものか。
このように、洞内の健康状態(笑)はあまり思わしくない・・・
とか思った矢先に、
コレだもの~。
煉瓦の巻き立てが切れたところで、側壁が抜けてる・・・。
が、コレはまだ序の口だった。
ここでひとまず、振り返り。
うん、これもいっつも書いてるが、ノンフラッシュの暗い写真のほうが好みだわ~。
さて、前途に目を向けますとね・・・
洞内、おぞまし度を増しております。
そして、お気づきかどうか。
たかだか延長127mの隧道なのに、向こうの明かりが見えないことを。
コレ、ヤバくないすか?
おぞましパートに続いて、
再び現れた波板巻き立てパート。
その向こうに、何やら・・・
実は波板も破れてたりしたのだが、それどころじゃなく、
なんだアレ!?
バケモノ!?