WOWOWが映画に進出した、第一作が、「犯人に告ぐ」でした。これは、雫井脩介の原作で、脚本が福田靖、出演が豊川悦司、石橋凌、小澤征悦、石橋蓮司、井川遥、笹野高史など、なかなか骨太な顔ぶれです。


私は、かつて見ておりますが、今見たほうが面白く感じました。豊川悦司扮する、神奈川県警の管理官、巻島は、誘拐事件の捜査にあたっておりましたが、石橋凌扮する刑事部長、曽根の指示により、思うような捜査が出来ず、挙句のはてに、誘拐された子供は殺され、犯人も取り逃がします。


巻島は、足柄署に左遷されましたが、数年後、類似した連続誘拐事件が発生し、今は県警本部長に出世した曽根に呼び戻され、再び誘拐事件の指揮を取ります。


ただしそれは、巻島の手腕を買ったのではなく、いざとなったら、責任を彼に押し付けるつもりだったのです。


巻島は、ニュースショーに出演し、犯人を挑発します。視聴率は跳ね上がり、世間の注目は急上昇しますが、、、というお話です。


警察が一枚岩でなく、メディアも視聴率第一主義で、捜査はぐちゃぐちゃになりますが、巻島は強引ではありますが、捜査を立て直してまいります。


改めて驚いたのは、ニュースショーのアンカーマンが、なんと崔洋一監督でした。それと、犯人です。当時はまだ脇の脇でしたが、「おっ?」というキャスティングです。


ドラマが始まらないので、WOWOWの映画やドラマに助けられておりますが、昨日、唐突に、ロバート・レッドフォード追悼として、急遽「明日に向って撃て」がオンエアされました。


録画しておきましたので、感想は改めて。



「あんぱん」が終わりました。


某雑誌のネットニュースでは、毎日のように、愚にもつかない批判を繰り返しておりましたが、あのような記事は、読まないことが一番、精神衛生上よろしいようです。


私は、そこまで優れたドラマとは思っておりませんが、何もかもがダメという訳ではありません。いかにも中園ミホらしい、はったりの効いた無茶な設定も色々ありましたが、私は楽しく最後まで見られました。


そのなかで、気になった事をいくつか。


三姉妹のバランスが圧倒的


今田美桜、河合優実、原菜乃華という並びは、ここ最近の朝ドラのなかでは、ベストの組み合わせだと思います。へたをすると、三姉妹全員、朝ドラのヒロインを演じるかもしれません。


大河ドラマの主演経験者が三人。


元々、大変豪華なキャスティングでしたが、妻夫木聡、阿部サダヲ、松嶋菜々子と、三人も大河ドラマの主役級が出ておりました。他にも二宮和也、竹野内豊、吉田鋼太郎、加瀬亮、江口のりこなど、力が相当入っておりました。ミセスグリーンアップルの大森元貴というのも、なかなかでした。


中園ミホらしい、すっ飛ばしかた


例えば、河合優実扮する次女の蘭子は、明らかに向田邦子のテイストが入っておりました。その蘭子が、最終週で、妻夫木聡扮する、こちらはサンリオの創始者である、辻信太郎がモデルの八木から、プロポーズされます。


蘭子は答えを出しませんが、海外に取材に行くと八木に告げます。向田邦子は、海外に行く途中、飛行機事故で亡くなります。蘭子がどうなったかは、あえて描かれませんが、嫌でも向田邦子のことを想起してしまいます。中園ミホらしい、かなり大胆な構成でした。


見たかったところ


ドラマなのですから、アンパンマン誕生に至るまで、ヒロインののぶの貢献を大きく扱うのは、仕方ありません。何でもかんでも、のぶの手柄という批判も見ましたが、まあ許容範囲だと思います。 


ただ、最終週に改めて登場した、瀧内公美扮する、軍国主義の塊のような教師、黒井と、志田彩良扮する幼馴染のうさこは、日本が戦争に負けた時、のぶのような葛藤はなかったのでしょうか?そこは、きちんと描いてほしかった。


改めて「ばけばけ」に期待いたします。









録画をしておいた、今朝の「あさイチ」を先程見ました。


プレミアムトークのゲストは、最終回が終わったばかりの今田美桜で、彼女の天真爛漫ぶりが良く出ておりました。


私が大笑いしたのは、最初の夫、次郎役の中島歩です。このひとの感覚は、本当に独特で面白い。


初めて見たのは、確か「花子とアン」でした。美輪明宏に見出されたというのは、何かで読みました。仲間由紀恵の駆け落ちの相手でした。


私が驚いたのは、ネットフリックスの「阿修羅のごとく」で、夫のボクサーが意識不明になり、絶望の淵にいた、広瀬すず扮する四女の咲子を、誘惑する男性の役でした。


実はこの役は、オリジナルでは、役者に転向して間もない頃の、岸部一徳が演じており、誰か演じるのだろうと思っていたら、それが中島歩だったのです。


これがまた、実に似ているのです。そして、つかみどころがなく、得体の知れないキャラがぴったりでした。


いま、どんどん露出が増えており、「豊臣兄弟!」では、なんと浅井長政です。私は見ておりませんが、「愛のがっこう」でも、いい味を出していたそうです。


令和の岸部一徳、良いではないですか。