EOS KISS X3(Canon製デジタルカメラ) | CLAYの日記

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老後の為の忘備録

 我が家の次世代デジタルカメラを買うことにする。
実はC-3040ZOOM(以下C3Z)があまりにも素晴らしすぎる出来で、これを越える次世代機種をいまだ見つけられないでいる。
年代物なので電池を大食いするとか、動作が鈍いとかいう問題はあるが、少なくとも写りについては抜群なのである。
次世代機を大枚叩いて買って失敗したら目も当てられない。
仮に画質で失敗したとしても、何かフォローして納得できる何かが無ければならない…レンズ交換式しかない。
レンズを交換することにより、より広い画角とより広い表現力に対応すれば、駄目でも自分をなだめることが可能だろう。
特にC3Zは素子サイズが小さい為にF1.8であってもボケが少ない。
実は自分的用途ではボケなんぞ不要、被写界深度深く隅から隅までハッキリクッキリ写って欲しい。
というのが要求だが、より暗い所に対応するという意味ではレンズの明るさは追及せねばならない。。。
レンズ交換式の場合はレンズ資産があるCanonしか選択肢は無い。
 この時点で発売されていて手が届きそうなのは、EOS Kiss Digital X3(以下X3)、50D、7Dの3機種。
使うかどうかは判らないが、ムービーを持っていないので、50Dは落としてX3か7D。
7Dはボディだけならなんとかなりそうだが無理は禁物(笑)、今回はX3とする。
理由はカメラの3大要素である”撮像素子””画像処理””レンズ”のうち、本体に関係する”撮像素子””画像処理”の2つはX3も7Dも共通だから。
X3と7Dの違いは連写性能や造りにあり、1枚静止画を撮るのであれば基本的には写りは違わない筈である。
であれば、本体の差は”レンズ”に注ぎ込むのが正しい選択と言える。
これからの人生を考えると、本体は後1~2台は買うだろうし、EF規格も私が使ううちは変わることは無いだろう。
序でに書くと7Dはコンパントフラッシュ…メモリー転送速度の関係だろうが、ここはSDを選択したいというのもある。
 …で、このX3は現行機のC3Zを凌駕できるのであろうか。。。
10年前と変わらない尺度で進歩が無いが、先ずは撮像素子のサイズからラティチュードを推し量ってみる。
結果は1素子辺りの面積はX3の方が小さい⇒ラティチュードに於いて劣るというのが結論。
実際にはCCDとCMOSの違いや、有効受光面積比率の問題もあるが、少なくともC3Z以上を期待できないのは確かだ。
ボケについてはよく知らないが、撮像素子の面積からして、X3は倍くらいのボケがあるのか?
 
 
 次に画像処理エンジンであるが、C3Zは名も無い(公開されていないだけ?)、ひょっとすると画像処理エンジンですらない単なるDSPか?
対するX3は新型のDigic4を搭載。
…であるが、C3Zの画像処理が悪いと言うわけではなく、現に写りは私の用途(記録写真)では最高だ。
Digic4の実力は知らないが、買って見なけりゃ判らないというところか。
 
 となると最後はレンズだ。
C3Zは35mm換算で35-105mm、F1.8-2.6。
実は近所の某電器量販店の閉店セールで×1.45のテレコンバータを買ったので、35-145mm(F値不明)まで対応…これを越えなければならない。
X3はキットレンズがバンドルされて非常に安い価格設定になっているので、これも検討するべきだろう。
雑誌の記事では流石に無茶は書けないので「やや作りが安っぽいが、十分な描写力を持つ…云々」といった書き方だ。
実際、このレンズは非常に難しいと思う。
初心者相手であれば、レンズが悪ければ即カメラ本体の評価の悪さと繋がるので、そこそこ写らなければならない。
しかもコスト要求が厳しいので、それ以外の構造を徹底的に安く上げなくてはならない…この時点で概ね想像がついてしまう。
言ってみればそれなりには写るが作りは徹底して安っぽい…という感じか。
記事では「EF-Sはデジタル用にコーティングが云々」とあるが、メーカーからはどのようなコーティングがされているか等の記述は無い。
大体がUSMがありながら通常モーター式で良しとする素人がレンズのコーティングや鏡筒内部の処理に言及するか?
実際にしてあるのか、効果があるのかも判らないようなもので満足は得られない。
素人であればこそ、USMの動作の素早さや、構造の堅牢さに一喜一憂するべきではないのか?
 尤も今現在はEOS100QD時代のレンズ(28-88mm、75-300mm)があるので、これを流用すれば良いのだが、レンズキットを買った方が安いのならそうするべきだろう…売り飛ばした方が儲かると思う。
レンズの違いについては、視覚的に表現するならこんな感じだろうか。
因みにレンズの呼びはスペック通りであるが、グラフ上では35mmに換算してある。
グラフの横軸はなんちゃって対数なので、単なる雰囲気だ(笑)
 
 
 C3Z(黒)対X3のキットレンズ(青)では、カバー範囲は少ないが明らかにC3Zのレンズ性能が上である。
が、電子設定できるISO感度の上限はC3Zが400に対してX3は3,200と8倍違う。
レンズが2段暗いので1/4としても、差し引きでX3が2倍のシャッター速度を切ることが出来ることになる。
暗い方で見るなら、C3ZはMax4秒シャッターであるが、X3は30秒で更にバルブモードも備えている。
特にC3Zは夜景を取れないという致命的欠陥があり、この点は貰い物の安物Lumixにも負けている点だ。
 キットレンズ対手持ちのEOS100時代のレンズ(赤)で見るとほぼ互角…画角が違うので、旧レンズがやや有利。。
フルサイズ用のレンズなので広角が無いのは致し方ないが、基本性能はやはりキットレンズではなくて旧のレンズだろう。
実際にはキットレンズは絞り2段分のISを備えているが、個人的には手ブレ補正など問題外。
ということで、キットレンズを買って売り飛ばし、広角側を補うレンズを購入するというのが作戦か。。。

2009年10月24日(土)
予定通り某カメラ量販店でX3WKITを買う。
 

レンズ抜きならC3Zと比較してみても、あまり変わらないサイズだ。
 

後ろは20年前に買ったEOS100QD、C3Zを買って以来使ってないので、自分的にはあの時代から一眼レフの分野では取り残されてる。。。
 
件のキットレンズはマウントがプラスチックだ…多分実用的にはなんら問題無いと私も思うが、趣味の品がこれでは心が萎えるなぁ。。。
 

 取り付けた感じも高級感無し…すでに1億総カメラマン時代の現在、カメラもとうにステータスでは無いという訳か。
エントリークラスのX3にはお似合いとも言えるが、やはり安物感は拭えない。
 
 
 で、使ってみた感じは…なんだかなぁ(笑)
キットレンズの写り自体は私が持ってるのと差は無いようだが、USMを知る身としてはこの”ジーコジーコ”音と動作の鈍さはなんとも。。。
多分屋外で使ったり、他のメーカーの同列以下の安物一眼と比べれば差は感じないかも知れない。
実用上もWKITを買ったらそれで殆どの用が足りてしまうのだが、物欲に駆られた趣味としてはどうよ?(笑)というところ。
なのでキットレンズは計画通り売却することにする。
広角側がキットレンズ18-(換算29-)、手持ちは28-(換算45-)で一番多用する広角部分が抜けることになるが、かと言ってこれを使う気にはなれない。
キットレンズ2本と、序でに使っていない新品のファミリーテント一式をオークションに掛けて、ほぼ目標の¥4万円に近い売上げとなった。
 
 これを元手にレンズを買い足すことにする。
レンズを買う時の私のガイドラインは3つ。
 1.USMであること。
  通常モーター式でも使えるが、比較してしまうとUSMだ…趣味なんだし、これくらいは贅沢しよう。
  序でにUSMとした時点で純正品に限ることになる。(登録商標なので)
 2.EFレンズであること。
  将来の動向が見えないが、EF-Sよりは汎用性が高い。
 3.Lレンズではないこと。
  …というか、手を出せない(笑)ので、流石に身の程を知ってここまでの贅沢はしない。
 絶対こうだと言うことではなく、指標としてである。
 さて、先ずは広角側が欲しいのだが、今回は明るい方を優先とする。
Canonのズームレンズは昔から”暗い”ということには定評があった。
他社と比べてどうなのかは興味がないので知らないが、少なくとも絶対的に暗いのは確かだ。
少なくとも明るい標準レンズが欲しい。
C3Zでも、F1.8で助けられた場面は数知れず(数知れないほどシャッター切ってない?)
今のデジカメはISO感度を電子的に変えられるが、それなら最初から大きく取れば良い…できないのはノイズの問題など不具合があるからだろう。
後々のことも考えて24mmが欲しいが、このクラスに望むUSMは存在しないので、28mmF1.8USMにする。
売上げ金額+キャッシュバックでトントン。
それと最初買おうかどうしようかと悩んでいた50mmF1.8Ⅱ…安いから。
換算すると80mmになり、いまや子供達も大きくなってポートレート(準望遠)域等必要ないが、取り敢えず買う。
”ジーコジーコ”とはこれだ!という2度と手を出さない為の比較と、そうは言ってもまだ娘は撮るぞという心意気(笑)

2009年12月09日(水)
 12月6日(日)に一番安いAmasonに発注したら09日の水曜日に届いていた。
オークションの売上げとキャンペーンのキャッシュバックで28mmのレンズが買えた勘定で、50mmはおまけだ。
50mmレンズの安っぽさはネット上の評判通り(笑)、マウント部も当然のことながらプラ。
 
 
X3に装着した感じとしては、50mmの安っぽい感じこそがお似合いで、28mmだとレンズ負けしてる感じ。
 
 

 合焦の比較はもう言わずもがな(笑)
50mmは「暗いと合焦し難い」という話があったので、こちらも実験してみる。
どうやら合焦に失敗すると、一旦焦点の近い方に動いてから遠い方に動きつつ合焦点を探すアルゴリズムのようだ。
USMも同様のアルゴリズムだが、動作が速いので気にもならない。
まあこれはこれで1個くらいなら話のネタだろう…それほど使わないのは確かだし。
 
2009年12月27日(日)
 用ができて金沢に行く。
X3であちこち調査用の写真を撮り捲る。
この用途だとやはり広角が不足してくる。
C3ZとLumix LS75だとなんとかかんとか。
両方ともスペックは35-105mmという常識的な範疇なので、やはり最低でも35mmまでの広角域は早急にカバーせねばなるまい。。。
明るいと言うところについては、夕暮れ時や通路等で28mmが活躍、この点については合格としよう。
C3Zだとレンズ交換無しで手軽にカバーできてしまうし、今回の用途だと動作が鈍くても問題無いのがなんとなく悲しいが。
EF-S10-22mmというのがあるが、ほいほいと何も考えずに次から次へと買うのもなんだし、もうちょっと考えるか。。。