自宅の晩酌にお酒を選びました。
これです。
「鯨波(くじらなみ)純米吟醸 無濾過生酒」。
岐阜県中津川市の恵那醸造さんが醸しているお酒です。
空太郎が鯨波のお酒を最初にいただいたのはすでに20年前。
恵那醸造の創業家である長瀬家のこともある程度は知識があるつもりでいたのですが、昨年の岐阜酒イベントで恵那醸造のブースに立っていた方から、知らない話を聞いて驚きました。
日本を代表する化学メーカーである花王の創業者である長瀬富郎氏のルーツが長瀬家だったのです。
恵那醸造の創業は江戸後期の1818年。
庄屋だった長瀬家が始めたもので、当初は寿々田屋という名前で酒造りを始めていて、その後、幕末の1863年に蔵元の次男として富郎氏は生まれました。
長男でなかったので、蔵を継ぐこともなく奉公を経て、20代で上京して、27歳の時に良質な石鹸の開発に成功した偉人です。
こういう話を聞くと、いつも、人生の分かれ道はいくつもあり、それぞれの出会いでベストを尽くすことが肝要であるのだなあ、と思ってしまいます。
さて、今日、いただくのは、岐阜県産ひだほまれ55%精米の純米吟醸、無濾過生原酒です。
上立ち香は生酒特有の麹バナのとろりとした香りが。
口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に薄っすらととろみ層を乗せて、淡々とした雰囲気で忍び入ってきます。
受け止めて保持すると、促されるままに素直に膨らみ、拡散して、適度な大きさのウエットな粒々を速射してきます。
粒から滲み出てくるのは甘味8割、旨味2割。
甘味はザラメ糖系プラスαのタイプ、旨味は複数のとろりとしたコクが混ざり合った印象で、両者は足並みを揃えて、粘性の髙いブヨブヨの世界を描きます。
流れてくる含み香はトロリとした太めの甘い香りでデコレート。
後から酸味は無く、渋味が少量現れて、かろうじて味わいの輪郭を施すものの、全体はあまり活性化せずに、淀んだすり鉢の中をのろのろと最後まで徘徊するのでした。
もう少し、エッジの効いたクリア感が欲しかったです。
お酒の情報(26年175銘柄目)
銘柄名「鯨波(くじらなみ)純米吟醸 無濾過生酒 2025BY」
酒蔵「恵那醸造(岐阜県中津川市)」
分類「純米吟醸酒」「無濾過酒」「生酒」「原酒」
原料米「ひだほまれ」
酵母「不明」
精米歩合「55%」
アルコール度数「16度」
日本酒度「不明」
酸度「不明」
情報公開度(瓶表示)「△」
標準小売価格「1800ml=3190円」
評価「★★★★(7.5点)」



