福島「金水晶 純米吟醸」優れた甘旨味が無駄の無い伸びやかな世界を描く | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

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意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
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自宅の晩酌にお酒を選びました。

これです。

 

 

金水晶(きんすいしょう)純米吟醸」。

福島市の金水晶酒造さんが醸しているお酒です。

 

金水晶酒造は2011年の東日本大震災でダメージを受けた蔵の建物が、2022年3月に起きた福島県沖地震でとどめをさされ、蔵の建物の大半が全壊判定されてしまいました。

このため、蔵元社長の斎藤美幸さんは新しい蔵の建設を決意。

2022BYは本蔵の残った設備で少量造ってしのぎ、2023年末に本蔵から約20㌔離れた福島市松川地区に新蔵の建設を果たし、2023BYから酒造りを始めています。

 

 

新蔵では全量純米蔵とし、すべての仕込みをダウンサイズして、総米1㌧前後で3~4季醸造ができる体制に切り替えています。

美酒の体制が整っています。

 

いただくのはその新しい蔵で造った55%精米の純米吟醸、火入れです。

 

 

上立ち香は上品な砂糖の甘い香りが。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に油膜を張って、ツルツルの感触をアピールしながら、まっしぐらに忍び入ってきます。

 

受け止めて保持すると、促されるままに流れるように膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を速射してきます。

粒から滲出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味はザラメ糖系の奥行きを感じるタイプ、旨味はシンプル無垢で滑らかな印象で、両者は足並みを揃えて、無駄の無い滑らかなハーモニーを奏でます。

 

流れてくる含み香も砂糖水のようなストレートな甘い香りでデコレート。

後から酸味は皆無、渋味が僅少現れて、ほんのかすかなアクセントを付与。

甘旨味は終盤まで隙の無い優等生的な舞いに終始し、飲み下した後の余韻もわずかに残る程度でした。

 

 

新しい設備が出来たので、いろいろな酒造りに挑戦していただきたいです。

 

お酒の情報(24年229銘柄目)

銘柄名「金水晶(きんすいしょう)純米吟醸 2023BY」

酒蔵「金水晶酒造(福島市)」

分類「純米吟醸酒」

原料米「不明」

酵母「不明」

精米歩合「55%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み)「720ml=2130円」

評価「★★★★★(7.55点)」