岡山「大正の鶴 Blend 13 純米」ぶ厚いコクを抱えた甘旨味が過熟の香りでさらに重くなる | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

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意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
SAKETIMESにも連動して記事を載せます。

25種類の日本酒を3時間飲み放題できる人気居酒屋「純ちゃん」にお邪魔しました。

今夜も全部いただきましたが、気になったお酒をいくつか、報告します。

 

1本目はこれです。

 

 

大正の鶴(たいしょうのつる)Blend 13 純米」。

岡山県真庭市の落酒造場さんが醸しているお酒です。

 

表ラベルはいつもと違います。

裏ラベルでも珍しく説明書きがあったので、ご紹介します。

 

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このお酒は、75%精米の純米酒をベースに3種類の純米原酒を1:3:0.7という比率でブレンドして、さらに加水調整を行い、アルコール分を13度代(台?)に押さえ、香味のバランスを整えました。

熟成酒を効果的にブレンドすることにより、新酒では味わえない、落ち着いた口当たりの良さと、軽快慈味(滋味?)をお楽しみ頂けます。

冷酒、常温、ぬる燗で美味しく召し上がって頂けます。

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地元産の朝日のみをつかった純米酒です。

 

 

上立ち香から過熟の重々しい香りが感じられます。

玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に厚めにとろみ層を乗せて、ゆらゆらと揺れながら忍び入ってきます。

 

受け止めて保持すると、督促にイヤイヤをしながらゆっくりと膨らみ、拡散して、適度な粘っこい粒々を次々と射掛けてきます。

粒から現出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味はどろりとした水飴様、旨味は大量のコクがミックスした印象で、両者は重心を低くしてすり足で徘徊するのです。

 

流れてくる含み香は過熟感の強いねっとりとした香り。

後から酸味と渋味は少量現れるも、ヘビー級の甘旨味になすすべもなく、眺めるのみ。

終盤まで濃霧のような世界が続くのでした。

 

 

個人的には熱燗デフォルトのお酒でした。

 

お酒の情報(24年200銘柄目)

銘柄名「大正の鶴(たいしょうのつる)Blend 13 純米」

酒蔵「落酒造場(岡山県真庭市)」

分類「純米酒」「ブレンド酒」

原料米「朝日」

酵母「不明」

精米歩合「75%」

アルコール度数「13度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込み)「720ml=1650円」

評価「★★★(7.3点)」