自宅の晩酌にお酒を選びました。
これです。
福島県矢吹町の大木代吉本店さんが醸しているお酒です。
大木代吉本店は今年6月に開かれた市販の日本酒の品評会「SAKE COMPETITION」において、出品した「楽器正宗 愛山 中取り」が純米吟醸部門(総数350点)において、ナンバーワンに輝きました。
おめでとうございます。
それだけでも驚きですが、加えて、純米酒部門(総数261点)に出品した「楽器正宗 純醸」が3位となり、蔵元杜氏の大木雄太さんは2度もステージに上って、脚光をを浴びていました。
「SAKE COMPETITION」において大木代吉本店さんの出品酒がベスト10に入ったのは2019年の純米酒5位が初めて。
そして、コロナ禍で休みが続いた久し振りの2023年大会で純米酒3位となっていたので、いずれ、この日が来るかも知れないと空太郎も予想はしていました。
さて、このコンペで一位を取ると、翌日以降、注文が殺到するのが常で、空太郎も愛山のお酒は買えませんでした。
いただくのは全体の77%に備前雄町を使い、残る23%に他の酒米を使った60%精米の純米吟醸、火入れです。
上立ち香は爽快なほっそりとした甘い香りが微かに。
玩味すると中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に打ち粉を振って、サラサラな感触を振りまきながら、軽快なテンポで滑り込んできます。
受け止めて保持すると、自律的に淡々としたペースで膨らみ、拡散して、適度な大きさのガラス玉様の粒々を連射してきます。
粒から滲み出てくるのは甘味7割、旨味3割。
甘味は上白糖系のドライなタイプ、旨味はシンプル無垢で滑らかな印象で、両者は足並を揃えて、無駄に広がらず、脇を引き締めて、キビキビとしたハーモニーを奏でます。
流れてくる含み香もライトでスレンダーな香りで薄化粧を付与。
後から酸味と渋味が少量現れて、しっかりとメリハリを付けるのです。
味わいは終盤まで活力を落とさず、バランスのいい舞いが終幕まで続くのでした。
楽器正宗のお酒は一度、たくさんのスペックを取り寄せて、飲み比べがしたいです。
お酒の情報(24年187銘柄目)
銘柄名「楽器正宗(がっきまさむね)純米吟醸 雄町 2023BY」
酒蔵「大木代吉本店(福島県矢吹町)」
分類「純米吟醸酒」
原料米「備前雄町77%、残り不明」
酵母「不明」
精米歩合「60%」
アルコール度数「15度」
日本酒度「不明」
酸度「不明」
情報公開度(瓶表示)「△」
標準小売価格(税込み)「720ml=1845円」
評価「★★★★★(7.7点)」