山形「山川光男 2023 ふゆ」濃醇でヘビー級の甘旨味が厳かに徘徊する | 酔い人「空太郎」の日本酒探検

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意欲ある先進地酒蔵のお酒をいただき、その感想を報告します。
SAKETIMESにも連動して記事を載せます。

予約がなかなか取れない荒木町の人気居酒屋「純ちゃん」にお邪魔しました。

この日も25種類の美酒を堪能しましたが、そのうちの2本をご紹介します。

2本目はこれです。

山川光男(やまかわみつお)2023 ふゆ」。

山形市の男山酒造さんが醸しているお酒です。

 

山川光男は最近はテーマが食になっています。

これも裏書きをそのままご紹介します。

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漬けもの文化に富んだ山形。

中でも珍しいのは、大石田町の「ぺそら(ぺちょら)漬け」。

色抜きした茄子を酸っぱ辛く漬け込んだその独特な味わいに、酒も進みます。

光男さんはこれを刻んでタルタルソースに混ぜ、色々な料理にかけて楽しみます。

みなさんも是非お試しあれ!

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50%精米の純米大吟醸規格です。

上立ち香からして、濃醇な甘い香りが鼻腔を撫でます。

口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に厚めのとろみ層を乗せて、重厚な雰囲気で忍び入ってきます。

 

受け止めて舌の上で転がすと、促されるままに素直に膨らみ、拡散しながら、適度な大きさのウエットな粒々を次々と射掛けてきます。

粒から現出してくるのは甘味8割、旨味2割。

甘味は水飴系のどろりとしたタイプ、旨味は複数のコクが重層化した印象で、両者は足取りをやや重くして、濃厚な世界を描くのです。

 

流れてくる含み香も濃い水飴のよう。

後から酸味と渋味が少量現れるものの、甘旨味のヘビーさに負けて、遠巻きに眺めるのみ。甘旨味の徘徊は淡々と続き、最後に飲み下した後の余韻も太く伸びるのでした。

ぺそら漬けとの相性はよいのか。

食べたことがないので、残念ながら不明です。

 

お酒の情報(23年305銘柄目)

銘柄名「山川光男(やまかわみつお)2023 ふゆ 2022BY」

酒蔵「男山酒造(山形市)」

分類「純米大吟醸酒」

原料米「不明

使用酵母「不明」

精米歩合「58%」

アルコール度数「15度」

日本酒度「不明」

酸度「不明」

情報公開度(瓶表示)「△」

標準小売価格(税込)「1800ml=3200円」

評価「★★★★(96.5点)」