自宅の晩酌に、新潟市の越後伝衛門が2022BYに造った4種類のお酒をまとめて取り寄せて、飲み比べをしました。
3本目はこれです。
「GOZ(ゴズ)純米吟醸」。
このお酒については、蔵元の加藤晃葵さんは次のように総括しています。
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五百万石は味がでないという認識でいたので、いかに酒質コンセプトの“膨らみ”部分を出そうかR3BYの時から思案していました。
今季の解決策としては、酵母に死んでもらい、アミノ酸からくる味の多さを以て、五百万石の味わいを形成しよう(バランスをとろう)と考えました。
自分の信条(低アミノ酸)からは真逆の発想なので、不安にかられながらの上槽でした。
上槽時も変な味の汚さを出すのを恐れたため、グラビティ(自重のみ)の搾りで、必要以上に雑味を出さないようにしました。
この“ライブ感”はひとりで造っている者の特権のように思えました。
味の出ない米でいかに膨らみを作り出すかーーこのテーマは早生品種全般にいえると思うので、試行錯誤がしばらく続きそうです。
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五百万石50%精米の純米吟醸酒です。
上立ち香は乳酸ニュアンスに薬っぽい香りも混じって。
口に含むと中程度の大きさの旨味の塊が、平滑になった表面に粉粒混じりのとろみ層を乗せて、まっしぐらに忍び入ってきます。
受け止めて保持すると、促されるままに膨らみ、拡散しながら、大振りの湿り気の強い粒々を次々と射掛けてきます。
粒から現出してくるのは甘味8割、旨味2割。
甘味はザラメ糖系の濃いタイプ、旨味は複数のコクがミルフィーユ状になっており、両者は足並みを揃えて、独特のカスタードクリームの世界を描きます。
流れてくる含み香は明快な乳酸の香り。
後からたっぷりと現れる酸味も乳酸が主役で、力強く甘旨味に覆い被さります。
両者の溶込みはスムーズで、あっという間に見事なミルキーの世界が出来上がり、終盤に向けて賑やかなカーニバルが続くのでした。
飲み下した後の余韻もミルキーでした。
それでは、新生・越後伝衛門のお酒、最後の4本目をいただくことにします。
お酒の情報(23年301銘柄目)
銘柄名「GOZ(ゴズ) 純米吟醸 2022BY」
酒蔵「越後伝衛門(新潟市)」
分類「純米吟醸酒」
原料米「五百万石」
使用酵母「秋田今野系」
精米歩合「50%」
アルコール度数「16度」
日本酒度「不明」
酸度「不明」
情報公開度(瓶表示)「△」
標準小売価格(税込)「720ml=2200円」
評価「★★★★★(97.0点)」



