皆さま

 

今年も陰陽道の表と裏について、深掘りをして参りたいと思います。

 

日本の歴史と神話の深淵に迫るとき、八咫烏陰陽道という謎めいた存在が浮かび上がります。

 

八咫烏陰陽道は、皇室を守護しながら、陰陽道の秘術を駆使して国家の安定を支えた秘密結社をさしています。

 

今回は、八咫烏陰陽道の正体とその役割に焦点を当てます。

 

なお、この記事は特定の文献に依拠して書いているのではなく、主に私たち一族に伝わる伝承や関係筋からもたらされた情報に基づいています。

 

これを皆さまがどう判断されるかは自由です。分かる人にメッセージが伝われば、それで目的は達成されますので。

 

 



八咫烏陰陽道の正体とその役割

 

八咫烏陰陽道は、西暦744年に聖武天皇の命によって設立されたとされています。

 

この組織は、皇室を守護するために設立され、秘密結社としての性質を持ちながらも、陰陽道の技術や思想を活用しました。

 

その象徴である八咫烏は、神武天皇を熊野から大和へ導いた神話に基づき、皇室(朝廷)の正当性を支える役割を果たしてきました。

1.儀式への関与

主な活動内容として、以下のようなものが挙げられます。

 

即位礼正殿の儀……天皇の即位を公式に宣言する儀式において、陰陽道の知識を活用し、吉日や儀式の最適な時間を占定する役割を果たした可能性があります。また、儀式で使用される結界の構築や清めの儀式を担当したと考えられます。

大嘗祭の支援……天皇の即位後に行われる重要な儀式である大嘗祭では、特定の土地で育てられた米を神に捧げます。この際、儀式の準備や場の清めを行い、邪気を払う役割を担ったとされています。

年中行事や御霊祭……皇室の伝統的な行事である新嘗祭や御霊祭(皇室の祖先神を祀る儀式)において、儀式の進行を陰陽道的視点で補佐。道具の配置や神具の扱いにも関与した可能性があります。
 

2.避難計画の実行


八咫烏陰陽道は、皇室の安全を確保するための避難計画を立案し、実行する役割も担っていました。

 

南北朝時代の混乱……天皇や皇族が戦乱の影響を受け、京都から一時的に離れる必要があった際、八咫烏陰陽道は皇族の避難経路を確保し、安全な隠れ場所を提供しました。例えば、吉野山の山中に皇室の避難拠点が設けられたことが知られています。

災害時の支援……地震や火災などの災害発生時には、皇族が被害を受けないよう迅速に避難を指揮。陰陽道の知識を活用し、安全とされる土地や建物を選定したと考えられます。

近現代の避難計画の名残……明治維新以降の皇室でも、戦争や非常事態に備えた避難計画が存在します。八咫烏陰陽道の伝統は、これらの計画にも影響を与えた可能性があります。

 

3.機密保護


八咫烏陰陽道は、皇室に関する機密事項の管理と保護に関与しました。以下はその具体例です。

天皇の動向や計画の秘匿……戦乱時や政治的緊張が高まった時期には、天皇の居場所や予定が外部に漏れることを防ぐ役割を果たしました。特に、軍事的圧力がかかる時代において、この情報保護が重要でした。

皇室儀式に関する秘伝の保持……皇室の重要な儀式には、古くから伝わる秘伝的な要素が含まれています。これらを管理し、関係者以外に漏らさないようにするのも八咫烏陰陽道の責任でした。

陰陽道的予言や占術の結果の管理……陰陽道の知識を用いて皇室の将来や国運を占う際、その結果が漏洩することを防ぎました。このような情報は国家機密とも言えるものであり、慎重に管理されたと考えられます。


八咫烏陰陽道の歴史的背景

八咫烏陰陽道は、皇室を守護し、皇室儀式を支えるために設立された組織でした。

 

その主要な目的は、天皇や皇族の安全を確保し、国家の安定を支えることにありました。

 

しかし、その役割や影響力は時代の変化とともに大きく変わっていきました。以下に、各時代における八咫烏陰陽道の活動とその変遷を詳しく説明します。

 

1.皇室儀式を支える中心的役割

奈良時代から平安時代にかけて、八咫烏陰陽道は皇室の祭祀や儀式を補佐する重要な役割を果たしていました。

 

この時期、国家運営において天皇の神聖性を示す儀式が極めて重要視されており、陰陽道の技術と知識がその成功を支える基盤となっていました。

天皇の即位儀式や年中行事において、吉日選定や結界の設置など陰陽道の知識が活用されました。

 

例えば、平安時代の「大嘗祭」では、陰陽師が儀式のために選定された田んぼ(斎田)の場所を占い、最適な土地を選びました。このような活動において、八咫烏陰陽道は皇室と密接に連携していました。

平安京の造営時にも、陰陽道の風水的知識が取り入れられ、皇居の配置や都市の設計に影響を与えました。

 

また、都の霊的な結界を張り巡らし、これにより天皇の居所を災害や外敵から守ることを目指しました。

 

2.武家政権下での影響力の縮小

その後、武家政権下で皇室の権威が低下する中、八咫烏陰陽道の影響力も低下していくことになりました。


江戸時代には、天皇が形式的な存在としての役割を担い、実質的な政治権力が武家政権(徳川幕府)に移行しました。

 

この状況下で、八咫烏陰陽道の役割と影響力もさらに縮小しました。

江戸時代には、経済的制約や天皇の活動の制限により、皇室儀式が次第に簡略化されました。

 

これに伴い、八咫烏陰陽道の影響力が弱まりました。八咫烏陰陽道は秘密結社としての性質を持ちながらも、自らの存続のために幕府に対して一定の協力関係を保ちました。

 

幕府は陰陽道の知識を活用する一方で、皇室の影響力が増大することを抑制しました。このような状況により、八咫烏陰陽道の活動は限定的なものとなりました。

 

3.近代化政策と衰退

 

明治時代に入ると、明治政府による近代化政策の一環として神仏分離令が発令され、日本の宗教界は大きな変革を迎えました。

 

この過程で陰陽道は迷信として扱われるようになり、八咫烏陰陽道の活動も表立って行われることはなくなりました。

とりわけ、明治政府は、神道を国家宗教と位置づける一方で、仏教や陰陽道、修験道を排除する政策を取りました。

 

このため、陰陽道を基盤とする八咫烏陰陽道は公式な活動を制限され、地下に潜る形となりました。

 

この連載記事では潜伏陰陽師あるいは裏陰陽師と呼んでいます。

 

4.都市伝説としての再評価

第二次世界大戦後、八咫烏陰陽道は一部で活動を続けたとされています。

 

しかし、その具体的な活動内容は明らかにされておらず、次第に都市伝説やフィクションの題材として語られるようになりました。

このように、八咫烏陰陽道は奈良時代から平安時代にかけて皇室の儀式を支える重要な組織として機能しましたが、江戸時代には幕府の支配下でその影響力が縮小し、明治時代以降の近代化政策によって陰陽道自体が衰退したのです。

 

それでも、一部ではその伝統が継承され、現代においても都市伝説的な存在として注目を集めています。

 

筆者としても、その程度の「お話」にとどめておくのが穏当だとは思いましたが、私たちのネットワークからもたらされる情報では、依然として八咫烏陰陽道は潜伏しながらも活動中です。



現代における「裏天皇」の概念

八咫烏陰陽道は、現代において都市伝説の重要な要素として語られています。

 

その中でも特に注目されるのが「裏天皇」という概念です。この裏天皇とは、公式な記録には現れないもう一人の天皇、または皇室に密接に影響を及ぼす影の存在として認識されています。

 

裏天皇という考え方は、歴史的事実というよりも主に都市伝説や陰謀論の中で発展してきたものであり、日本の文化的想像力を象徴するテーマの一つとなっています。


裏天皇の概念は、日本の伝統的な権力構造や精神文化に深く根ざしていると言えます。表向きには天皇が日本の象徴であるのに対し、裏天皇は影の存在として、秘められた権力や知識を持つとされます。

 

この考え方は、古代から続く日本特有の「表」と「裏」の二重性に由来している可能性があります。

 

日本文化には、公式な儀式や建前が重視される一方で、その裏側にある非公式な支え手や影響力が存在するとする伝統的な認識があります。裏天皇はその象徴的な例と言えます。

都市伝説によれば、裏天皇は八咫烏陰陽道などの秘密結社と深い関係を持つとされています。この関係性の中で、裏天皇は以下のような役割を果たすと語られています。

 

一つは、八咫烏陰陽道のような組織を率いる指導者としての役割です。

 

裏天皇は、秘められた知識や権力を駆使して、皇室や国家全体を影から支える存在であると考えられています。

 

もう一つは、皇室儀式の代行者としての役割です。裏天皇は、公には行えない儀式や神聖な祭祀を執行し、その結果を表の天皇に伝えるとされています。

 

この役割は、特に宗教的な意味合いが強い皇室の儀式において重要であり、古代から伝えられる秘伝や技術を保持しているとも言われています。

 

さらに、裏天皇は皇室の保護者としても描かれます。緊急時には、表の天皇に直接助言を与え、危機管理を担う存在としての役割を果たすとされています。

これらの役割は、現実の裏付けがあるわけではありませんが、日本の伝統的な権力観や精神文化の中で語られる「影の支え手」の象徴的な存在と言えます。

 

この概念が興味深いのは、実際の歴史ではなく、文化的な想像力の産物として日本人の精神に根付いている点です。

現代においても、裏天皇の概念はさまざまな形で語り継がれています。例えば、書籍や映画、アニメなどのフィクション作品では、裏天皇が八咫烏陰陽道や他の秘密結社と絡む物語が描かれることがあります。

 

このようなストーリーは、日本文化におけるミステリアスな側面や歴史の謎を掘り下げる試みとして、多くの人々の興味を引きつけています。

 

このように、裏天皇は単なる都市伝説にとどまらず、日本の伝統や文化に根ざした深い象徴性を持つ存在として語り継がれています。

 

その存在は、日本文化の複雑性や深みを物語る重要なテーマの一つと言えるでしょう。

 

ミステリー好きな方にとっては、興味を引く題材になるかもしれませんが、これ以上踏み込んだ発言は差し控えたいと思います。

 

参考文献を文末に示しておいたので、そちらをご参照ください。


 

八咫烏陰陽道と一般の陰陽道との違い
 

八咫烏陰陽道は、日本の伝統的な陰陽道と多くの共通点を持ちながらも、その活動の目的や対象、組織の性質において大きく異なる特異性を持っています。以下にその違いを解説します。

1.活動の目的と対象
 

一般の陰陽道は、国家運営や個人の吉凶判断を主な目的として発展しました。暦の作成、災害予測、風水、厄除けなど、幅広い分野で人々の生活や国家運営に貢献してきました。

 

一方、八咫烏陰陽道の活動は、皇室を守護することに特化しています。そのため、天皇や皇族を対象とした儀式の補佐や、緊急時の避難計画の立案と実行など、特定の使命を帯びています。

2.宗教的背景と融合性


一般の陰陽道は、中国由来の陰陽五行思想や道教の影響を受けながらも、日本固有の神道や仏教と融合することで独自の形態を確立しました。

 

特に平安時代には公的な官僚機関である陰陽寮を中心に発展しました。

 

これに対して、八咫烏陰陽道は神道との結びつきが非常に強く、皇室祭祀や熊野信仰といった皇室中心の宗教的実践を支えることを目的としています。そのため、宗教的要素がより限定的かつ高度に専門化されています。

3.組織の構造と性質
 

一般の陰陽道は、陰陽寮という公的な機関を中心とした比較的開放的な構造を持ち、平安時代には多くの陰陽師が都市や地方で活動していました。

 

一方、八咫烏陰陽道は秘密結社としての性質が強く、その活動や構成員は厳密に秘匿されていました。

 

組織は、大烏や十二烏といった階級的な構造を持ち、指導者(裏天皇)が存在するとも言われています。この閉鎖性は、皇室を直接守護するという使命の性質上、必要不可欠なものだったと考えられます。

4.儀式や実践内容


一般の陰陽道は、庶民から貴族まで幅広い層を対象に、占術、厄除け、結界作成、風水などの実践を行いました。

 

一方、八咫烏陰陽道では、皇室儀式の補佐や天皇の即位に伴う秘儀的な実践が中心でした。また、災害時や戦乱時の皇室避難計画の立案と実行など、実践内容は皇室を直接支えるものに特化しています。

5.現代における位置づけ
 

一般の陰陽道は、歴史や民俗学の研究対象として現在も学問的に重要視されています。また、一部では占いや風水としてスピリチュアル文化の一環として残存しています。

 

これに対して、八咫烏陰陽道はその秘匿性ゆえに具体的な活動が明らかにされることは少なく、主に都市伝説や陰謀論の文脈で語られる存在となっています。

 

しかし、その象徴である八咫烏は、日本サッカー協会のロゴや現代文化のシンボルとして広く知られるようになっています。

八咫烏陰陽道は、一般の陰陽道と同じく陰陽五行思想を基盤としながらも、皇室を守護するという特定の目的に特化し、その活動の性質や対象、組織構造において独自性を持っています。

 

この違いを理解することで、八咫烏陰陽道の特異性と日本文化における役割をより深く認識できるでしょう。

 

次回は、八咫烏陰陽道と深い関係を持つもう一つの重要なテーマ、「天孫族」について掘り下げます。

 

神話の中で語られる天孫降臨とその象徴的な意味、そして歴史学の視点から見た天孫族の実態に迫ります。天孫族がどのようにして日本の皇統の神聖性を形作ったのか、その文化的・歴史的背景を明らかにしていきます。

 

(続く)

 

参考文献

 

1.沖浦和光 2004年 『陰陽師の原像 民衆文化の辺界を歩く』 岩波書店

 

 

 

2.飛鳥昭雄・ベンジャミン・フルフォード 2012年 『陰謀・秘密結社対談 八咫烏と闇の世界権力の真実』 学研パブリッシング

 

 

 

3.藤巻一保 2019年 『秘説 陰陽道』 戎光祥出版

 

 

 

以下の過去記事を読んでいると本記事の理解がはかどります。

 

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