【市場で飛び交う謎の暗号“符丁“(隠語)】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



リクエストにお応えして、今回は市場で飛び交う「数字」について。

生鮮市場の競りや、スーパーのバックヤードなどで飛び交う(関係者しか分からない)数字を表す暗号…それを「符丁(ふちょう)」といいます。いわゆる「隠語」です。

①これはまず騒がしい市場などで「聞き間違い防止」のために使われています。

【例】 1(イチ)を2(ニ)と聞き違える
→ありそうですね。だから「チョンブリ」と言います(なんじゃそれ?(@_@)

②そして、隠語を知らない人には伝わらないので、接客中にお客さんにバレないように使います。(原価を知りたい、値下げはいくらまでOK?など)



☝️この符丁(暗号)は、鮮魚と青果、関東や関西などで、基本は一緒でも各地で独特なものもあります。

👤規則性があるかって?

あると言えばありますが、これはもう「暗記」するしかありません。

昔は新人はみんな覚えさせられたものです。(まあ1カ月もすれば身に付きます)

市場の競りでは、写真のような「指サイン」と共に発することもあります。

2枚目の写真のような「基本形」があり、十の位と一の位を組み合わせていきます。

【例】
12→「チョンブリ」(チョンが1、ブリが2)

15→「チョンメ」(チョンが1、メが5)

しかし、あまりに「応用形」が多いので、素人にはまず分かりません。

【例】
15→「チョンガレン」(意味不明)

25→「やっこ」(ヤッが2、コが5)

3→「ゲタメ」(下駄の緒には穴3つ)

11や22などゾロ目→「ピンマタ」


そして大事なのは、78円なのか780円なのか?『桁数は自分で判断する』ということです。

もう何が何だかわかりませんね(^^;

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👤ここで私は思うのですが…。

☝️お客さんはこんなの全く覚える必要はありません。

【結 論】
市場で専門家同士がやり取りするのは構わないが、店でこんなやり取りを耳にしたら疑ってかかった方がいい。ともあれ「符丁」は内緒話の暗号

お客さんの前でこれを使うのは、プロを気取った“素人“の証拠です。若手社員でさえもう使いません。

内緒話を聞くのは、気持ちのいいものではありません。

それは業界の中だけに留めておくべきです。「符丁」は歴史を繋いできた「無形文化財」なのですから(^_−)−☆

 

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