【労働時間の“切り捨て“は違法】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト


 

 

 

「はま寿司」のアルバイトが、「1分遅刻で14分間分の賃金切り捨てはおかしい!」と要求し、組合が団体交渉において成果を上げ、始業時の15分単位賃金計算を「1分単位に改正する」との回答を勝ち取ったというニュース。

私もたくさんのパート・アルバイトに働いてもらっていたが、この「労働時間のカウント」については、運用上も細かな制約があったことを思い出す。

今では、タイムカードを押した時刻から、(休憩時間を除いた)退社時刻まで、1分単位まで時給に基づいて支給するのがルールとなっている。(タイムカードを押してから、着替え〜トイレに行っても労働時間にカウントされる)

 



私がスーパーの社長時代、山梨県最大手スーパーに「労基署」が入り、パート従業員への何億円もの“未払い給与“が発覚し、社長と会社が「書類送検」されたことを思い出す。

☝️からくりはこうだ。

出勤時刻と退社時刻はそれぞれ「30分単位」とする。従って朝「8 : 01」にタイムカードを押し し、「16:59」に帰った場合、(休憩1時間として)、8時間労働のつもりが、8:30〜16:30までの「7時間」にしていたというもの。

その結果“悪質“と認定され、『パート1,000人に対して未払給与(会社が切り捨てた分)を2年間遡って支払え』との命令が下された。その額なんと2億円(@_@)

👤契約時間より早く来て、仕事の準備をするのが当たり前だ!

👤区切りのいい時刻まで待たないで、仕事が終わったらタイムカードを押せ!


そうして会社ぐるみでパート給与の“ピンハネ“をしていた訳だ。その結果はとても高く付いた。


☝️ビビリの私の会社は、

・朝の出勤時間は守ってね!カウントはその時刻から(多少前後しても)するから。

・帰りの時間は「1分単位」で計算するから、端数をカットしたりしないから安心して!


こんな感じでやっていたので、特段問題は無かった。(今なら何か引っ掛かるのかもしれないが…)

その最大手スーパーが、それからどう是正したのかは知らないが、私の店に労基署が調査に来たとき、「しっかり計算されていますね!」と褒められたことを覚えている。

でも、潰れちゃうんだからなぁ(笑)

 

 

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