【万引きは客だけじゃない!スーパーを苦しめる“内部犯行”】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



 

 

「レジ袋有料化」に伴うマイバッグの持ち込みや、「セルフレジ」の普及をキッカケに、万引きの話題が増えている昨今。

それと同じくらいの被害があるとされるのが、従業員による不正、つまり「内部犯行」である。

リンク先の記事は、
『35年間、毎日万引きしてました」犯人は“まさかの”鮮魚売り場の女性店員』というショッキングなものだった。

ある意味“タブー″とも言える「従業員犯罪」
私が知る範囲で話したいと思う。

 


古くからの業界の常識として、「万引きは売り上げの2%、そして比率は、客と従業員が半々」と言われたことがあった。

私の店は1店舗あたり平均「5億円」ほどの売り上げだったので、年間の万引き被害額は1,000万円(客500万+従業員500万)と莫大なものになる。

客の万引きのパターンは(当時は)、レジに並ぶ前に、自分の持ち込んだ袋に商品を隠す、ほぼこれしかなかった。

方や、従業員が商品を盗もうと思えばいく通りもの手口がある。ましてや「従業員同士」や「取引先」「配送業者」、はたまた「警備会社」とつるめば、何でもできてしまうのが現実である。

スーパーの従業員の犯行は、「商品」ばかりでなく「現金」「ポイント」「クーポン」「値引きシール」「顧客データ」「(原価が分かる)商品化マスタ」にも及ぶものだ。

セキュリティや社員教育が行き届いた「銀行」でさえ、従業員の横領は撲滅できない。「悪の根は絶てない」のである。

 



いろんな経緯で従業員の犯罪が発覚した時の気持ちは、何とも言えない気分である。私は例外なく“解雇“してきたが、逆恨みをされたこともある。

「信用してるぞ!」と言いながら、「もしかしたら…」と疑わなければならないのは辛いものだ。

☝️『人を見たら泥棒だと思え』
何とも説得力がある“名言“だろうか(^^;

#毎日一枚ずつ500円玉を抜いたベテランパート社員
#自販機から抜いた千円札で一万円を両替する店長 
#問屋からの付け届けが全部伝票についていた店 
#行きつけの寿司屋にマグロを運ぶ鮮魚部チーフ 
#おひとり様一点限りの特売品を10個買って転売するレジの親分 
#そもそも社長失格の私

 

 

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