以前もここで取り上げたが、コンビニの「ローソン」が、過疎地の「買い物難民地域」に出店していくという「地域貢献型店舗」が、山梨県の道志(どうし)村に開店した。
間違えてはいけないのは、この出店はローソンが希望した店ではなく、村民の利便性向上のために村が経営母体となった「公営施設」である。
村が出資して、土地を造成して、店を建てる。そしてノウハウやハードはローソンが提供する。従業員は村の臨時雇用職員になる?(それはどうでもいい話)
これで今まで隣町まで、車で片道30分かけて買い物に出掛けていた村民は大喜び。
必要最低限の買い物ができ、公共料金の支払いもできる。
宅配便の受け渡しもライブのチケットも発券できるようになった。
👤営業時間は『6時-22時』、もちろん24時間営業する必要もない。
なんならもっと短くても誰も文句は言わないだろう。
(おそらくそれはよろず屋になりたくないローソンのギリギリのラインだと推測…)
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👤(失礼ながら)私が思うに、おそらくこのコンビニは商売にはならないと思う。
開店当初はお客さんも物珍しく店に行くだろうが、いかにせん「コンビニ」では満足のいく買い物はできない。そしてそれはコンビニの責任でもない。
そして毎度のことながら「コンビニじゃ欲しいものが買えない」、「値段が高い」、「種類が少ない」とお客さんからクレームがつき始める。
☝️これがステージが「有るか無いか」から「良いか悪いか」に移っていく消費者心理である。悪気はない…。
行政は住民の望みに優先順位をつけて、予算を有効活用しながら様々な政策を実現(正確には選別)していく。ここ道志村においては「コンビニ設置」が優先されたということである。
このビジネスモデルなら、ローソンもリスクは少ない。商品供給で利益は出るし、村がフランチャイズオーナーになってくれるし「地域貢献企業」に磨きもかかる。
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『切った張った・盛った盛らない』と商売そっちのけの「No.1コンビニ」はこの動きをどう思うのだろう…?
本来なら業界No.1の“あの“コンビニこそ「俺たちがやるべきことだ!」と“横綱相撲“を取るべきだった。しかしもう遅い。ローソンに先を越されてしまった。
☝️さて、村が経営する「公設コンビニ」
赤字補填のために税金を投入することのないように、しっかり運営して欲しいと願います。
【小林久ホームページ】