(業界の常識に物申してみよう)
☝️小売業の関係者や専門家、そして今や一般論でも「ドラッグストアは薬で儲かるから食品を安く売れる」理論。
ひと昔前までは、スーパーとドラッグストア・ホームセンターは互いに競合することはなく、同じショッピングモールの中に共存していたものだった。
それからホームセンターでお米や乾物、終いには酒まで売るようになった。これは規制緩和が進み、許可さえあればどこでも販売できるようになったためである。お客さんにとっては欲しいものが少しでもお安く買えればそれでいい。
「薬の販売」も規制緩和の結果、スーパーやコンビニの一角に、それほど効き目が強くない?薬なら売れるようになった。もはやスーパーもドラッグストアもその他も境目はなくなり、通販を含め、全ての業種が「競合店」になってしまった。
☝️最近は「ディスカウントドラッグストア」と呼ばれる、大きな売り場で食品(中には生鮮品まで)も低価格で販売する業態が拡大中である。
そこで言われるのは
👥「ドラッグストアは薬で儲かるから食品を安く売れるんだ!」という常識。
私はあまのじゃくなので、まずはなんでも疑ってかかる。
👤「そんなわけない!薬の利益だって知れている。その分の利益を削って食品を安く売るなんて限界がある。何が他に『奥の手』があるはずだっ!
さて実際のところはどうなんだろうか?ネットで調べても「常識」しか出てこない→「薬で儲かるから!」
「コスモスドラッグ」や「ゲンキー」などのディスカウントドラッグは、食品の構成比が全体の半分を軽く超えている。カワチ薬品もほぼ半分に迫るボリュームである。
これだけ大量に食品を売れば、薬の儲けで損失を補填することなどできまい。
「薄利多売」で回るなら、他の(食品の比率が低い)ドラッグストアなんか『ボロ儲け』じゃないか?
☝️ドラッグストアの食品の「利益率」は、一般的なコンビニのそれより半分の14〜5%に設定されている。決して「損してまで」売っているわけではないのだ。
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👤結論じみたことを言わせてもらえば、
「ディスカウントドラッグストア」が食品を安く売れるのは…
⭐️もちろん薬の儲けがあることに加えて
①食品売り場のボリュームを高めることによって、スーパーにも勝る「仕入れ原価の安さ」を実現できる。
②生鮮食品(魚や肉)を売らないことで、店舗にお金の掛かる設備が要らない。同時に専門の担当者も不要!
③酒も米も販売できるようになったため、車で来た客が一カ所でまとめて買っていく
④ドラッグストアは薬だけでなく「化粧品」の利益率が高い。加えて古くからの商習慣で「販売奨励金」などのキックバックがあるため、大型店にとっては大きな利益補填になる。
☝️方やスーパーはもう「生鮮食品」と「お惣菜」で勝負するしかないのが現実である(><)
既存のデッカいスーパーの中にドラッグストアを組み込むか?それとも既存のデッカいドラッグストアの中にスーパーを取り込むか?
そりゃ「クスリのアオキ」がバンバン食品スーパーを買収するのも納得できる。
👤「ドラッグストアは薬で儲かるから食品を安く売れる」理論。
ここで軽く「それだけじゃないよ!」と遺しておきます(^_−)−☆
https://www.kobayashihisashi.com