【ヨーカドーは米ファンド、西友はトライアルに】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



 

 


日本のスーパーマーケット業界で、長らくトップに君臨していた2社の行く末が同時に決まった。年度末に決まるのは日本の常だろうか?

伊藤さんや鈴木さんが始めた「イトーヨーカドー」を中核企業とした『セブン&アイHD』、鳩のマークは最終的にアメリカのファンドが7,000億円超で買収した。

そして西武グループの堤さんが始めた『西友』は、ウォルマートやファンドの手を経て、最後はディスカウントストアの「トライアル」が3,800億円で傘下に収めることになる。

 



『セブン&アイHD』は、カナダのコンビニの7〜8兆円にも上る買収提案を避けるために、稼ぎ頭の「セブンイレブン」を切り離したり、創業家一族が商社と組んで買い戻しを企てたりと、あの手この手で画策したが、最終的には頓挫して宙ぶらりん〜ゲームセットである。

 



おまけにこのタイミングで『セブン&アイHD』の社長も交代を発表。

かつてはユニクロや西友の社長もしていたという異国の方だ。

優秀な人はどんな会社の社長になっても実力を発揮するのだろう。職業「社長」…。

☝️こうなればもう社長も「サプスク」の時代になってきたのかもしれない。

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ともあれこれで長く親しんだ「総合スーパー」の時代は、完全に終わったことを意味する。

駅前のヨーカドーや西友より、郊外のショッピングモールやディスカウントストアに行く方が楽しいし、Amazonや楽天で何でも買える時代になった。

買収した企業は、残された企業の資産やイメージを有効活用して、投資した資金をどうやって回収するか?価値を高めてどこかに売却するか?に全力を注ぐことになる。

👤私の会社(スーパーマーケット)は「買い手」もつかずに消滅してしまったが、セブン&アイや西友は買い手がついたので、ひとまず消滅することは回避した。

(勝手な想像だが)ヨーカドーも西友も人手に渡るのは「断腸の思い」に違いない。

ファンドの人にあれこれ言われ、トライアルの人に命令される訳だから…(><)

今後もこのような「買収劇」は続くと思うが、会社を存続させるためには「仕方ない決断」もしていかなければならない。

セブン&アイ(ヨーカドー)や西友の関係者の皆様の辛い気持ち、元同業者としてお察しいたしますm(_ _)m

 

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