【沈みゆく船から逃げる人・残る人】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



ビッグモーターを辞めていく社員さん、安◯さんがいなくなった途端、身を翻す政治家の皆さん。誰しも沈むと分かっている船からは、いち早く逃げ出したいものである。

それは自由でもあり権利なのかも知れない。誰でも守るべきものや、大切な人が居る。「逃げ出そう!新しい場所で自分を活かそう!」その思いを誰も非難などしない。

👤あまのじゃくの私は考える…。
『沈みゆく船に、最後まで乗り続けたらどうなるのか?』

私は経営者だったので、会社で不祥事があったり、将来潰れることがあっても、その船から逃げ出すことはできない立場だった。最後は船と共に沈むか、逃げ出す最後の乗組員となる運命w。

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☝️ここでは最終責任を問われるトップではなく、いわゆるそれ以下の経営層から末端のスタッフに限定して考えてみる。

件の中古車販売会社、おそらくあまり良い結末にはならないと予想するが、他に働く場所がないからとりあえず残る従業員ではなく、(その会社に未来はなくても)復活を信じてその職に留まる社員に価値はないのか?

👤私の経営していたスーパーも、倒産に向けて堕ちていった頃は、いかにも「沈みゆく船」だったろうし、次から次に辞めていった社員も多かった。と同時に「意地でも辞めませんよ!」「こうなりゃ一緒に地獄へ行きましょうw」と、最後まで苦労を共にしてくれた社員が過半数を占めた。

倒産時、従業員は170名を超えていたが、県が急遽開いてくれた「求職者合同説明会」には、最後まで勤め切った彼らに対し、240社が採用に名乗りを上げ、全員の再就職が決まった。「たいしたもんだ!」の評価に心から感謝した🙏🏻

私はきっと従業員として最後まで残るタイプだと思う。辞めるも残るも不安なら、より不安で危険な方を選ぶ逆張り人生。まさに今もそんな感じである。

正解は無い。今日はあの親子に全部丸投げされて、「沈みゆく船」の船長を押し付けられた人の身になって考えてみた(^^;

スーパー「やまと」も沈没しました