【バラ色の?セミナー・講演会講師】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



全国を股にかけ、依頼された西から東の会場へグリーン車やグランクラスで駆け付ける。

もちろんホテルや交通費、なんなら同行者の経費も主催者持ち。

会の後は懇親会や二次会に誘われ、帰りには地元名産のお土産付き。

だから先生稼業はやめられない…(_ _).。o○

【そこで目が覚める】
ないないない、そんなこと全く無い‼️

昔のことは知らないが、コ◯ナ禍の3年余り、今まで当たり前のように行われていた「講演会」や「◯◯セミナー」は感染対策の意味から(極端な話)一旦すべて無くなった。

そしてそれは今でも以前の様に戻ることはなく、非接触で都合よく行われていたzoomでのセミナーでさえ減っている状況である。

☝️早い話、決められた日時にどこかの会場へ行ってみんなで何かを学ぶ、という従来の習慣が変わってしまったのだ。

もちろん企業が独自に開催する社内研修や顧客向けセミナー、シンポジウム・講習会はその限りではないが、(補助金をその財源とする)地域の経済団体で毎年恒例で行われていたものは、大幅な見直しを余儀なくされた。

👤「別にこんなのYouTubeやストアカで十分じゃね?やってもみんな集まらないし…」と。

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ここではセミナー講師と講演会講師の違いはともかく、団体から個人、または代理店を通じて人前で話すことを生業にしている人のことを書く。

芸能人やスポーツ選手、時の人の話ならお金を払っても聴きたい(会いたい)のが人情であり、これは好きなアーティストのライブに行くのと似ている。帰りには記念品のグッズ代わりに、サイン入りの「著書」なんか買ってしまう。

さて、しがない講師は自身のホームページで様々なアピールをし、自分のセミナーやノウハウを販売する。資格や実績、出版やメディア紹介を披露してブランディングに磨きをかける。「◯◯と言ったら◯◯さん!」と呼ばれるのが理想型だと「セミナー講師の教科書」に書いてあるw。

☝️もちろんそんなことで仕事が舞い込むはずもなく、舌先三寸で食べていけるほど世の中甘くないのである。ゆえに自分で実績を作るために「自主開催セミナー」や無料開催で少しづつ経験を重ねていく。→でも仕事は来ない(^^;

✅そしていわゆる「講師エージェント」と呼ばれる講師紹介の代理店に登録して、講演依頼を待つことになる。報酬の取り分は概ね「折半」、よしも◯より良いかも知れないが、半分持っていかれるのは大きい。しかし代わりに売り込んでくれるのだから、それもアリっちゃアリの呉越同舟。

前に聞いてみたら、(多少の審査の後)講師として登録された7,000人の中で、一年に一度でも依頼があるのが1,000人、その中で2回以上のオファーが来るのがその半分。そんな程度らしい。よほどの人気やリピートがない限り、講師として食べていくのは難しそうだ(^^;

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そのエージェントもこの3年で相当廃業したらしい。

ちなみに、その「講師エージェント」からお中元とお歳暮が届くどこかの「倒産社長」でさえ、電車は普通指定席か高速バス、宿泊は安いビジネスホテル。お出迎えやお見送り、ましてやお土産なんか貰えない。こっちがお土産に「信玄餅」を持っていく方だ (笑)。

✅おいしいと思われがちのセミナービジネス、本が売れなくなった出版業界で、ヒット作を出すかのような講師としての存在感。

「出版セミナー」や「あなたも講師になれますよセミナー」が活況なのが、それを物語る…。

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