【老婆心(ろうばしん)】 | 【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

【実録・倒産社長の奮闘記】~こうして店は潰れた!~小林久ブログ

老舗スーパー三代目→先代の赤字1.5億円を2年で黒字化→地域土着経営で中小企業の星に→中小企業診断士試験に出題→早過ぎたSDGs →2017年まさかの倒産→応援団がクラファンで3,000万円支援→破産処理後は「笑って泣かせる」講演講師に。『現代ビジネス』コラムニスト



老婆心 : 必要以上にあれこれと世話を焼いたり、気を遣うこと

若い時は物知り顔をした年配者から、やる気を削がれるようなことを言われるたびに「うるせえなぁジジ◯、黙ってろよ」と思っていた。

「お前はまだ若いから分からんだろうが…」と前置きして、自分の経験から「このままじゃこうなる!」と言われても、やる気満々の自分は聞く耳を持たない。これまでも自分の判断でそこそこ成功してきた自負もある。

✔︎当然自分も歳を重ねる。
若手起業家の活躍や、大企業の躍進を見るたび「スゴイなぁ、頑張ってほしいなぁ」と思いつつ、同時に「大丈夫かな?ちょっと危なっかしいぞ?」と思う時もある。自分のつたない経験から (笑)

若い人のやる気を削ぐ『老害』にはなりたくないので、余計な口は挟まないようにしている。「頑張ってやってごらん!」程度。

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✅中国に『九仞の功を一簣に虧く(きゅうじんのこうをいっきにかく)』という諺がある。

木登りの達人がある人に木登りを教える際、最初は何も言わずただ見ているだけなのに、降りて最後の地面に着地する時にだけ「危ない!気をつけなさい!」と言う話だ。

「大丈夫!イケる!」と油断した時に限って「怪我」をするものだ。油断大敵を戒める自分の経験からの言葉だろう。成功の一歩手前で、ちょっとした失敗のためにすべてを失う事例はよくある。

今になって思うが、経営者時代の自分には、その意見を言う人も、聞く耳も持たなかったことが悔やまれる。

💡 嫌われても必要な時は、その人を守るために『老婆心』を発揮する。耳の痛い話をするが、一緒に乗り越えようとしてくれる。そんな人なら、あなたのそばに置くのも有りかも知れない。