健さんの映画で有名になった網走刑務所、今は観光名所になっている。私の今の仕事は、経済団体や企業・学校に飛んで行き、自分の経験から得たことを面白おかしく話すこと🎤どちらかといえば暖かい土地より北の方が多い。
少し前に網走商工会議所に行って「失敗に学ぶ経営学〜地域土着スーパーやまとの教訓」と題して講演をさせて頂いた。時「まん防」初日、延期かな?と思ったが「どうしても来て欲しい🙏🏻」とのリクエスト。もちろん場所も謝礼も二の次で、呼ばれた所へ駆けつける🏃🏻…
飛行機はガラガラ✈️バスも貸し切り🚌で会場に到着。
「先生、今日の話は2時間の予定ですが、1時間にしてもらって、あとは個別の相談に乗ってもらえませんか?」担当の方が言ってきた。「もちろん大丈夫ですよ!そして私は倒産社長だから先生はやめてね💦」
1時間(倍速)で話し終え、個別相談となった。
①「社長さん、和菓子屋なんですが今週末に支払いができずに潰れてしまいます。どうしたらいいでしょう?」母親世代のおばあちゃんに泣かれても…💧期限が今週末だって?
②「来月末で資金ショートです、何か打つ手はありませんか🙏🏻」父親世代の旅館のご主人。(来月末ってあさってもう来月じゃん💦)
③「居酒屋です、支援金でいい思いなんかしてません!悪い噂でお客さんが激減です💧」
(その噂は支援金のせい?自己資金あるじゃん、どん底違うよ!)
次から次へと緊急お悩み相談が始まる。別の意味で緊急事態宣言だ💦商工会議所の指導員といえども、即解決する秘策など無い。相談者に聞けば「なぜもっと早く相談しなかったんですか‼️」と税理士や金融機関に怒られて怖くて言えない💧とのこと。
分かる分かる、今まで何とかやってきて少しは自信や蓄えもできた今、年下の人に「助けてください🙏🏻」なんてプライドが許さないし、話せば一気に噂が広がってしまう。自分もそうだった。(それでも言わなきゃダメ!)
私は自分の経験から、とりあえず時間を稼ぐための方法を伝授する。違法ではないが参考書には書いてないことが多い。優先順位一番は、今週その店を倒産させないこと!時間を稼いでその後の選択肢を広げることだ。辞めるにしても生活を守る方法は沢山ある。
「あんたに打ち明けて何だか元気が湧いてきたo(^▽^)o」(破産者から元気をもらう笑)
そしてここで初めて商工会議所の指導員に繋ぎ、後のフォローをお願いする。私はこちら側の人間、十波一絡げに「ゾンビ企業は消えてやむ無し」なんて絶対言えない。どんな小さなオンボロ会社だって、存在価値や地域への貢献はあったはず。ここには流行りのSDGsは及ばないのか?また「そんなのはきれいごとだ‼️」と笑われる…。
都合5時間、網走刑務所観光は取りやめにした。「多少苦労したからって、エラそうに人の相談に乗ってる身分か?何が観光だ、勘違いしてねえか?お前💢」自問自答…。
自分の立ち位置を再確認した一日。
地方経済の疲弊は、思ってるよりずっと深刻だった。