2015年の「覇王の家」から4、5年掛けて司馬遼太郎作品を読み返して来ましたが、坂本龍馬は何かお腹いっぱいな感じでその代表作とされる「竜馬がゆく」を読むことはありませんでした。
つらつらと前振り続きます
作家別では一番多くの読書時間を費やした司馬遼太郎ですが、その出会いは良くないものでした。
吉川英治の「三国志」に感化されてしまい中国古代史モノにはまった時期があり、その時「項羽と劉邦」で初めて司馬遼太郎作品を読んだのでした。
しかし、これが面白くなかった。
そのため「司馬遼太郎=面白くない」のレッテルを貼ってしまいました。
当時読書の師匠でもあった親友から『「竜馬がゆく」は絶対読め』と薦められ手に取ったら、これが面白かった。
幕末の面白さにハマって行ったきっかけにもなりました。
1年を置かず2回読みました。
それから・・・四半世紀
今度は読書先輩に導かれ、3回目を読むことに
しかも、徳川の世を終わらせる話を、「徳川家康」に続けてとなりまた感慨深いです。
では本題
(私が持っているのは1996年の第56刷でした)
とは言え『脱藩するまでは余り面白くなかったような・・・』と思いパラパラ読み始めると、悔しいほど面白い!
実は、「徳川家康」最終巻を読んだ日のことだったのです。その日に巻の半分読んでしまいました。
四半世紀を経たからこその新たな面白味中心に以下つらつらと。
最初の江戸への剣術修行へ行く道中、京で早速寺田屋のお登勢さんと出会う。
そして、その次の場面が参州吉田=豊橋
吉田城が見える茶屋のシーンはありありとイメージできました。
エンタメ要素が特に強い序盤ですが、歴史のポイントも随所にちりばめられています
関ヶ原や大坂の陣からのつながり、攘夷感情、各藩、人物の特徴などなど。
一巻の最後は、江戸の剣客が一堂に会する剣術試合。
桂小五郎、森要蔵も印象深いですが、出てきてビックリしたのが上田馬之助
やっぱり忘れもしない、私に新幹線を乗り過ごさせた男(笑)
「竜馬がゆく」に登場させていたのは完全に忘れてました