「蜜蜂と遠雷」の続編と言うより、
音楽を『粒』と表現していたように、その粒が溢れ出て文章になったような、まさに珠玉の短編集でした
忘備も兼ねて1編ずつ。
「祝祭と掃苔」
コンクール後日譚。
お墓参り(=掃苔と初めて知りました)での、亜夜、マサル、風間塵の会話。
コンクールの熱が蘇りました
「獅子と芍薬」
マサルの師匠ナサニエル(=獅子)と審査員ミエコ(=芍薬)の馴れ初めであり、原点。
ミエコはもう斉藤由貴さんのイメージでしかありませんでした
「袈裟と鞦韆(ブランコ)」
コンクールのための新曲『春と修羅』の制作秘話。
宮沢賢治のこの詩は高校の国語で習って以来でした。
その時は全く興味なかったですが、覚えておいて良かった
「竪琴と葦笛」
マサルとナサニエルのジャズを絡めての結び付き。ジャズ・クラブのグラスに書かれたアイリッシュハープ(=竪琴)と、マサルに似合いそうなパンフルート(=葦笛)。
ナサニエルじゃなかったら師匠に潰される弟子だったかも。
その昔、化学の世界で目の当たりにしました
「鈴蘭と階段」
亜夜の親友奏とヴィオラの運命的な出会い。共に脇役的な奏、ヴィオラ=鈴蘭。階段はその舞台?
映画には登場しなかった人物ですが、結構好きなキャラです
「伝説と予感」
タイトルからゾクゾクします。
ラストに相応しい、ホフマンと風間塵の出会い。
僅か14ページながら、見事な伝説と予感でした
以上6編
同郷の高島明石君の話がなかったのが残念でしたが、ある方の評『作者の想いが強すぎて敢えて書かなかった、あるいは書けなかったのでは』を見て納得。
読者の想像に任せられたということで、つらつら想っている内に、
松坂桃李君は「軍師官兵衛」で黒田長政を演じたので播州人に縁があるなあっと
いつか「忠臣蔵」ものもあるかな
これで「蜜蜂と遠雷」マイブームが一段落!
っと思いきや、2月の豊橋のスロータウン映画祭で「蜜蜂と遠雷」の上映決定
ということで、ブームはもうしばらく続きます
プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番聴きこんでおこう