ヌーヴォー・ロマン※の旗手であり、迷宮に入り込んだかのような
『去年マリエンバートで』の脚本を書き上げた、アラン・ロブ=グリエ
彼が監督した映像作品をドドッと4本、観てみました~
※「ヌーヴォー・ロマン」=第二次世界大戦後のフランスで発表された前衛的な小説作品
序盤はゴダールかと思うほど、ポップな色使いやカット割りが
ヌーヴェルヴァーグ、ヌーヴェルヴァーグしていたものの
その後、みずみずしさとは程遠い、倒錯性が色濃くなっていく。
4作共通しているのが、割れたガラス、縛りあげられた女性
それらに、鮮烈な血や真っ赤なルージュを重ね合わせる。
イメージの連なりが、それまで日本未公開だったことが頷ける
前のめりな前衛(アヴァンギャルド)映画に仕上がっているのでした。
あと、ヒロイン(カトリーヌ・ジュールダン)にシャツだけを羽織らせ
確信犯的にパンツを見せてるんです(笑) しかも全編ですよ、全編
「エデン、その後」を別のアプローチから描いた実験的作品。
本家と同じシーンでも、全く別の台詞をあてて、全く別の話にしてしまう。
ただですね。
本家で編集カットされた映像とかを使い回しました・・・・
と言ってしまえば、ハイ、それまでよ。
ここら辺あたりから、やや食傷気味に・・・・(一気に観るもんじゃないわ、笑)
タイトル、超カッコよくない 漸進的横滑りって・・・・
ただ、あまりに過激すぎて、世界各国で上映中止になり
フィルムが焼かれる事件まで発生したという問題作。
もう、ずるずるに横滑りしてますわ・・・・
ここまでくると、前衛的というより、カルト的な意味合いが強いかも
駆け出しのイザベル・ユペールが、ちょろっと出ています。
過去に唯一、日本で公開された作品。
シュルレアリスム画家ルネ・マグリットの同名絵画をはじめとした
彼の作品群をモチーフにした 。
これは、何となくストーリーがあるような感じで(他はさっぱりわからん、笑)
とは言っても、現実と幻想に境界が曖昧になっていき
迷宮にはまっていき、さっぱりわかんなくなっていく(笑)
「囚われた美女」と言いながら、本当に囚われたのは
主人公の情報屋の男だったということか・・・・。
全部、観終わった夜、くじ引きで、死刑を当ててしまうという
映画さながらの、とんでもない夢を見てしまい
しばらくはロブ=グリエ・ショックを引きずりそうな気がします
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