ロダン カミーユと永遠のアトリエ | Untitled

ロダン カミーユと永遠のアトリエ(’17)フランス国旗

監督: ジャック・ドワイヨン

 

 

まず、カミーユとは永遠でありません(笑) ※原題は「ロダン」

 

オーギュスト・ロダンの没後100年を記念して製作された伝記映画。

ま、どうしてもカミーユ・クローデルとの関係が中心になっていくわけで・・・・

 

 

1880年、パリ。

40歳の彫刻家オーギュスト・ロダン(ヴァンサン・ランドン)は

ようやく国から作品制作を依頼されるようになり

後に代表作となる「地獄の門」を生み出していく。

 

その頃、内妻ローズと暮らしていたロダンだったが、弟子入りを願う

女性カミーユ・クローデル(イジア・イジュラン)が現れ

彼女の才能に魅せられたロダンはクローデルを助手にし

やがて愛人関係になっていくのだったが・・・・。

 

 

“キスや愛撫で彫られているようだ・・・・”

 

『ティエリー・トグルドーの憂鬱』で、カンヌ国際映画祭とセザール賞で

男優賞をW受賞したから、言うわけじゃないですけど

ロダンを演じたヴァンサン・ランドンが素晴らしかった。渋いっ。

好色家を下世話に見せず演じるのって、意外と難しいと思います(笑)

 

創作シーンは、ドワイヨンの演出もあって、思わず唸ってしまう。

液体の石膏の中にコートぶっこんで、じゃばじゃばの状態で

人の彫像に着せるシーンは、1発撮りであろう緊張感が伝わってくる。

 

あと、ちょっと前に観た『セザンヌと過ごした時間』

ポール・セザンヌが登場して、ロダンに励まされるシーンなんかあったり

会話の中に、エミール・ゾラが頻繁に登場したりと、観といて良かった~

セザンヌが窮地に陥っている時に、ロダンは・・・・

なんていう、別の視点から、この伝記映画を味わうことができる。


 

で、ですね・・・・カミーユ・クローデルを演じた、元々、歌手だという

イジア・イジュランなんですが、ダメではないんですけど

イザベル・アジャーニによる『カミーユ・クローデル』を観ているだけに

どうしても見劣りしてしまいますね・・・・比較する相手が悪すぎる(笑)

イザベル・アジャーニのクローデルは完全にイッちゃってましたから。

 

あと、これは、日本向け製作会社の問題なのでが

日本語訳で致命的なミスを犯してしまっているんです。

ロダンがカミーユに向かって発した言葉・・・・

 

「君はいつもそうだ。ジェットコースターのように乱高下する。」

 

19世紀に、ジェットコースターって・・・・

現在のジェットコースターの基となったのは、1884年の木製コースター

あ、じゃあ、だいじょうぶじゃない。いやいや、無理があるわ(笑)

 

 

 

 

創った。愛した。それが人生だった。
天才彫刻家ロダン没後100年記念作!