罪の手ざわり(’13)
監督:ジャ・ジャンクー
急激に変化していく中国現代社会で実際に起きた事件から
着想を得た四話オムニバス・ムービー。
四話それぞれの主人公たちが、どこかしこですれ違い繋がっていく・・・・・
山西省の男(チアン・ウー)
炭鉱の利益が実業家に独占されたことに憤りを感じた男のとった行動とは・・・・
重慶の男(ワン・バオチャン)
重慶に妻子を残し出稼ぎに出た男の本当の正体とは・・・・・
湖北省の女(チャオ・タオ)
既婚男性と不倫を続ける風俗サウナの受付嬢に待ち受けていたのは・・・・
広東省の男(ルオ・ランシャン)
職を転々と変え、ナイトクラブのダンサー(リー・モン)に恋した男だったが・・・・
『長江哀歌』 を見る限り、ジャ・ジャンクーという監督は
静かな映画を撮る監督だと思っていたのですが
この映画では、バイオレンス描写がハンパない。
製作・配給に関わった「オフィス北野」の意向でしょうか(笑)
ただ、誇張しているにしても実際に起きた事件ですからね。
ごく普通の人たちが尊厳を失ったとき、本人も想像だにしなかった狂気が・・・・・
「その人は憤怒により、剣を抜いた・・・・」
街の広場で演じられていた古典演劇でも同じように
市井の人々が怒り震え、暴力に身を任せる・・・・・
急激に進んだ経済成長によって、大きな歪みが生じてしまった中国。
湖北省の女(チャオ・タオ)は、『ある海辺の詩人-小さなヴェニスで-』
にも出ていた、国際的に活躍している女優さんですよね。
あと、広東省の男が恋するナイトクラブのダンサー
リー・モンのすっぴんが、芦田愛菜ちゃんにそっくりだった(笑)
カンヌ国際映画祭脚本賞受賞作
中国の片隅でひたむきに生きる人びとが起こした4つの事件。
この世の不条理に拳を握り、血の涙を流す――。
世界が衝撃と慟哭に震えた、真実の物語。
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