これまでに、十数人程度の「特許翻訳者になりたい人」の相談を受けてきました。たった十数人の経験で一般化するのは強縮なのですが、どうやらもっと経験豊富な特許翻訳者の方も同じような捉え方をしているようなので、ちょっといい気になって書いてみます。
「特許翻訳者になるにはどうすればいいですか」の次によく尋ねられる質問には、「特許翻訳者になるための勉強法を教えてください」というのがあります。
何とか力になりたいとは思うのですが、残念ながら、この質問に対する普遍的な(誰にでも当てはまる)答えを持ち合わせていません。私の勉強法を伝えても、「そんなのムリ」、「自分には当てはまらない」とドン引きされてしまいます。
一般的な勉強法や具体的な翻訳テクニックを教えてくれる本、講座、インターネットサイトはたくさんありますから、それらを参考にされるといいと思うのですが、それでも「勉強法を教えてください」という質問が来るのは、単なる勉強法やテクニックの習得だけではない、もっと根本的な「考え方」「思考法」に根ざした質問をしているのかもしれないと思うようになりました。
大げさに言うと、そうした「考え方」「思考法」とは、その人の生き方そのものにも大きくかかわっているのかもしれません。
例えば、「自分に適した」勉強法を教えてください、と尋ねているのかもしれません。もっと言うと(辛口ですが)、「私は何をしたいのか教えてください」と聞いているようにも思えてきます。
ですが、会ったばかりの「あなた」のことは、よく分かりませんから、私には答えようがないのです。きっと本人でさえ、自分がそう受け止められかねない質問をしていることを意識していないのでしよう。
そうであれば、本人が「自分自身」について、又は自分の「考え方」「思考法」についてもっと意識するようになれば、おのずと「自分に適した」勉強法にたどり着くのではないかと思うのです。
もしかしたら「特許翻訳者になる方法」の答えもそこにあるのかもしれません。
では、自分独特の「考え方」「思考法」を意識するにはどうしたらよいか?
自分自身を「意識する」には、自分を「相対化」することが必要だと考えます。
偉そうなことを言っているような気もしますが、実は、私は今でこそ理系人間ですが、元々の大学の専攻は社会哲学(私が勝手にそう呼んでいるだけですが)だったので、あながちでたらめではないと思っています。
相対化とは、何かと比べることです。全く異質なものに触れ、それと比較することにより初めて自分を「意識する」ことができるのかもしれません。
「ビジネス戦略の思考法」と触れることにより、自らの「相対化」を成し遂げてもらえればうれしい限りです。
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