「パッティングのうまい人に、フォローをダラダラといつまでも流している人なんていない」――ルーク・ドナルドから一部を引用させていただきます。
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ルーク・ドナルドは、2011年に史上初の同シーズンでの欧州ツアー、アメリカツアー両方の賞金王となった。その頃の世界ランキングも1位を獲得している。
ルークはツアー選手の中では決して飛ばし屋ではなく、正確性が彼のゴルフを支えている。特筆すべき強みはなんといってもパッティングで、449ホール連続でスリーパットをしなかったという途方もない記録を打ち立てている。
「パッティングの神様」とでも呼ぶべきルークだが、その正確なパッティングの秘訣は、ヘッドを加速させながらヒットする「ソリッドコンタクト」だと語っている。そして、その「ソリッドコンタクト」を実現するためには、表題の言葉のとおりフォローを大きく出さないことだと言うのだ。
パッティングでは、狙ったライン上にボールを打ち出すには、ライン上をなぞるようにフォローを長く出すほうがいいと考えるゴルファーが多いと思う。私もそういう考えだった。しかしルークは逆で、フォローを小さく止めるべきだと言う。
これはとても意外なことだった。雑誌でもYouTubeでも、パッティングでのテークバックとフォロースルーの割合は1:2でフォローのほうが大きいというのが一般的なインストラクションだったからだ。
ところがルークの説では、小さなテークバックでフォローを大きく出そうとするから、ヘッドを加速させながら芯でボールをとらえる「ソリッドコンタクト」ができないというのだ。トンカチで釘を打つように、大きく振りかぶってヒットしたら終わり。それが「ソリッドコンタクト」のイメージなのだそうだ。
フォローを大きく出すことを考えるのではなく、的をめがけてパチッと打つ。打ったら流すのではなく、意志をもってフォローを止める。これがソリッドコンタクトだ。
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