以下は2007.04.18.「ブログ人」の記事の再録です。
パッティングのミスの最大の要因である「頭の動き」について、自分自身では認識できない、という致命的な運命は「人間の進化」の方向がなせるワザであるという最新の論文を紹介しました。
ストロークの軸が動く原因は、頭が動くだけでなく、膝や腰が動いてしまうと言う原因の場合もありますが、いずれもゴルファー自身はその事が自覚できていません(動いては正確なストロークは出来ない、という事は頭では承知しているので、自分の頭は動いていないと確信している!)。
ここにパット上達の最大の問題があります。
なぜ巧くならないのかが何時まで経っても分からないわけですから、上達しないのは当たり前と言えば当たり前の事です。
パット功者のかたはこのことを承知なさっていろいろと練習し上手くなったわけですね。
これは、ボールを打つと言う動作とそれがもたらす結果(パッティングの結果)が性質の違う事柄であると言う事も大きく作用しています。もたらす結果の事が先に気掛かりになり、打つという事が疎かになっていることも否めません。
釘打ちの動作と比較して考えてみるとご納得頂けると思います。
釘を打つときには釘の頭から目を離す人は居ません。
離したら手元が狂い、自分の指を叩いてしまう、と言う事を経験で知っているからです。そして、膝や腰を動かしながら釘打ちをする人も居ません。下半身が安定してなければ、正確に釘の頭を叩けない、ということも経験から承知しているからです。
一方、パッティングでは、インパクトの前に目を離してしまう方が多い。
それは手元が狂っても自分を傷つけると言うようなことは無い、ということからかも知れません。芯を打ててないパットをしても怪我する訳ではないですから。
パッティングの場合でも、釘打ちと同じです。目を離さなければ、正確な(そして、軸即ち膝や腰などの動きが無ければ更に正確な)インパクトをすることが出来ます。釘打ちと違うのは打撃の後で、ボールは逃げる(転がる)と言う事です。釘は逃げませんから、目を「釘付け」(笑)にしている事も容易ですが、ボールは逃げてしまい(且つ、その結果に不安もあるので)どうしても目を離してしまい易い訳です。
ボールを見ないでカップだけを見るというパッティング、いわゆる「ノールック」のパッティングもありますが、これは最初からカップを見ているので、それはそれでストロークの軸は狂わないわけですね。