今日は2回目の採卵。
前回の号泣経験から今回はもう泣きたくないと思いながら向かう。
緊張は止まないし、前回未熟卵で今回はその時より薬の増加と採卵日d14→d18となった。
今回は大丈夫なはず。そう言い聞かせながら、採卵の手術室のあるフロアに入った。
入り口に男性患者さんもいてびっくりしたが、夫に聞くと採精の部屋が同じフロアとのこと。
採卵エリアに入ると看護婦さんが奥から走ってきた。
「靴はここで脱いでください」
うっかりそのまま受付に行ってしまってた。
自分やっぱりあがってるなー。と思った。
謝って、スリッパに履き替え、受付で点鼻薬と座薬をした時間を告げる。
ベッドに案内され、今回は術衣の下に腹巻きのまま横になった。
トイレの案内があって、手術室前の椅子に案内される。
大丈夫。泣かない。とまた自分に言い聞かせる。
何度もこの経験してきた人はすごいなって思った。
やはりしんどいから。メンタルも体も。
「よろしくお願いします。」と言いながら、手術室に入ると、落ち着いた雰囲気だった。自分がそう見えるように意識したのかもしれないが。
手術台に登ると、入り口横に手袋して両手を上げたまま先生が待機していた。
声のトーンが落ち着いた先生で、声かけながら進めてくれた。
今回は、びっくりしたことに、採卵する先生がすごく上手で、とても丁寧で優しい動きで、痛みが消毒ツーン以外そこまでなかった。
1回目の採卵とは大違いだった。
あ、この先生知ってるかも。
前に内診でかかったとき、この先生にあたったことがあった気がする。その時も内診でこんなに丁寧で痛くないことにびっくりしたから。たぶん今まで内診は何十回とやってきたけど、女性である先生よりも痛くなかったことに衝撃受けたのを覚えていた。
落ち着いた声で声掛けされながら、自分も
臨めた。
流石に針を刺される時は「うっ」って声が出たけど、それにも先生は「ごめんなさいね」って言ってた気がする。
2個あった卵胞が今日は一個になってた。
その卵胞まで空胞じゃありませんようにって祈った。
先生がゆっくりゆっくり卵胞の中を吸引していくのがわかる。
針を微動だにしないように、最後まで取り逃がさないようにしてるのが伝わった。
手術室が一瞬静まり返る。
「終わりです」って看護婦さんが言ってた気がする。
その後もゆっくり器具が抜かれた。
消毒を済ませ、手術室を後にした。
ベッドに戻りながら、1回目は色々不慣れでより過度に受け止めたとしても、今回の先生の技術が良すぎて、採卵への恐怖も多少和らいだ。
実際、術後の子宮奥のズキューンとした痛みが、1回目に比べて軽く1、2回しかなく、回復も早かった。初回は強い痛みが何度もあって、2週間引きずった。
先生ありがとうって本当に感謝した。
この日、卵子が一個取れた。
培養士さんからは「しっかりと成熟した卵が一個取れました」告げられてホッとしたのを覚えてる。
「あー、よかった」って思わず口にしたら、横に座っていた夫がそっと体に手を置いてくれた。
私を労ってるんだなと思った。
翌日ふりかけ方で初めて受精卵ができたと知らせもきた。
とても嬉しかった。
やっと、初めて、胚盤胞ができた。
※以前の出来事の投稿です。