インディが女性歌手と少年と共に邪教集団と戦う「インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説」を観て | パンクフロイドのブログ

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こうのすシネマ

午前十時の映画祭 より

 

製作:アメリカ

監督:スティーヴン・スピルバーグ

脚本:ウィラード・ハイク グロリア・カッツ

原案:ジョージ・ルーカス

撮影:ダグラス・スローカム

美術:エリオット・スコット

音楽:ジョン・ウィリアムス ベン・バート

出演:ハリソン・フォード ケイト・キャプショー キー・ホイ・クァン

1984年7月7日公開

 

1935年、考古学者のインディ(ハリソン・フォード)は、上海ギャングとの取引でトラブルが発生し、その場に居合わせた歌手ウィリー(ケイト・キャプショー)、相棒の少年ショーティ(キー・ホイ・クァン)と共に飛行機で追っ手から逃れます。ところが、その飛行機は上海ギャングの関連会社が所有するもので、インド上空で飛行士たちがパラシュートで脱出してしまいます。

 

飛行機に残されたインディたちはゴムボートで辛くも脱出し、川岸で出会った老人に小さな村へ案内されます。村にはかつて秘石が祭られていましたが、邪教集団に奪われた上に、村にいた子供たちまで連れ去られていました。インディたちは空から降ってきたことで、村人たちから救世主と崇められ、秘石と子供たちを取り戻すため、かつてマハラジャが支配していたパンコット宮殿へと向かいます。

 

パンコット宮殿には新しいマハラジャであるザリム・シン(ラジ・シン)が即位しており、表向きインディたちは歓待されます。しかしその夜、インディが隠し通路を見つけ、宮殿の地下に潜入すると、そこでは司祭のモラ・ラム(アムリーシュ・プリー)による邪教の密儀が行われていました・・・。

 

1作目に続きこの2作目でも、冒頭からアクションの連続で観客の心をがっちり掴んでいます。ミュージカル風に始まり、そこからヌルハチ皇帝の位牌、ダイヤモンド、解毒剤を巡るドタバタアクションで繋いでいき、最後は飛行機から落下した3人がインド奥地の村に辿り着くまでを一気呵成に見せ、スピルバーグの演出は頗る快調です。

 

また、アクションとギャグの配分も相変わらず絶妙。暴走するトロッコを止めようとした際に摩擦で足の裏が熱くなり、必死に冷やそうとしたら、モラ・ラムの破壊した貯水タンクの大量の水が押し寄せてくる場面などはその典型。

 

或いは1作目を観ていると、思わず頬が緩むシーンもいくつかあります。ウィリーが象の鼻と勘違いして大蛇をあしらおうとする場面では、インディが相変わらず蛇を苦手にしていることが分かります。インディが大ナタを持った二人組に対して、ホルスターから拳銃を取り出そうとしたらなかったというオチも、1作目を観ているとそのギャグがより面白く感じられます。

 

スピルバーグのグロテスクな趣味も相変わらずで、大量の虫が蠢く中を進む場面や、とても食べられそうにない料理に表れています。でも、悪趣味に走る彼の嗜好は嫌いではありませんよ。

 

本作のウィリー役のケイト・キャプショーはやかましい女でかなりイラッとさせられます。インディとショーティが洞窟の一角に閉じ込められた際には、外からキャーキャー騒ぐばかりで、とっとと扉の開くレバーを見つけろよと苛つかせます。尤もアトラクション感覚の映画なので、敢えて盛り上げ役としてそのようなキャラクターにしているのでしょうけど。

 

シリーズものは得てして1作目より2作目が、作品の質がやや落ちる傾向にあります。ただし、『ゴッドファーザー』のように2作目のほうが、高い評価を得られる例も稀にあります。この『インディ・ジョーンズ』にしても、2作目を高評価する人が結構多くいます。私もそれには同意しつつ、どちらのシリーズも1作目のほうが一番好きです。