騙されるのは主人公?それとも・・・?「ドミノ」を観て | パンクフロイドのブログ

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ドミノ 公式サイト

 

公式サイトより

オースティン警察の刑事ダニー・ローク(ベン・アフレック)は、最愛のひとり娘ミニーを失い、その悲しみから立ち直れずにいる。容疑者が逮捕されたにもかかわらず、彼は誘拐したことも、どこに連れて行ったのかもまるで思い出せないというのだった。そんなある日、ロークと相棒ニックス(JD・パルド)は、特定の貸金庫を狙った強盗が計画されているという匿名の通報を受け、銀行に向かう。隠れて監視するロークが目を付けたのは、銀行の外にいたひとりの怪しげな男(ウィリアム・フィクナー)。その男が隣の見知らぬ女性に話しかけると、女性は突然奇怪な行動を取り始める。その様子を見たロークは急いで貸金庫に駆けつけ、男より先に到着。目的の金庫を開けると、中に入っていたのはなんとミニーの写真だった。写真には、「レヴ・デルレインを見つけろ」と書かれている。ロークはふたりの警官を伴って屋上まで男を追い詰めるも、警官は突然暗示をかけられたようになってお互いを撃ち殺し、男は屋上から飛び降りた。すぐに見下ろしたが、地面に男の姿はない。この出来事がミニーの失踪に関係していると信じるロークは、匿名の通報者の居場所をたどりあてる。そこには、ダイアナ・クルス(アリシー・ブラガ)という名の占い師がいた。人の心を操る能力を持つ彼女は、男の正体を教えてくれる。彼とクルスはかつて同じ組織に所属していたというのだ。そこにミニーはどうつながるのか。次々に危険が降りかかる中で、ロークはその答を探そうとする。

 

製作:アメリカ

監督・原案:ロバート・ロドリゲス

脚本:マックス・ボレンタイン

撮影:パブロ・ベロン ロバート・ロドリゲス

美術:スティーヴ・ジョイナー ケイラ・エドルブラッド

音楽:レベル・ロドリゲス

出演:ベン・アフレック アリシー・ブラガ J・D・パルド ハラ・フィンリー

        ダイオ・オケニイ ジャッキー・アール・ヘイリー

2023年10月27日公開

 

チラシには「冒頭5秒、既に騙されている」と大きく記載されていて、随分と大風呂敷を広げたものだと苦笑してしまいました。映画に興味を持たせる点では、こうした惹句も時に必要な反面、観る前から観客に「何か裏があるのではないか?」と先入観を抱かせ、驚きが半減する副作用もあります。私もご多聞に漏れず、話が進むにつれ、ポール・ヴァーホーヴェン監督のある作品を思い浮かべてしまいました。

 

本作はさすがにアイデアをそのまま拝借した訳ではなく、多少のヒネリが加えられています。真相を明らかにした上で、状況が反転する仕掛けに関しては評価したいです。この手の映画はネタバレ厳禁なので、あまり具体的に書けないのが何とももどかしい。内容は映画を観て判断と言う事でご容赦願いたいです。

 

ただし、あまりにも簡単に人が殺される描写が多過ぎるのは気になりましたよ。真相が明らかにされると、そこは許容範囲と納得できもするのですが、終盤近くの殺戮描写はさすがに受け入れ難かったです。間接的なやり方だったにせよ、手を下したのが〇〇なのはねぇ・・・。

 

また、思わせぶりに終わるラストも蛇足だったような気がします。続編でも作る気?とつい勘繰りたくなります。仮に続編を作る気マンマンでも、意外性が柱だった本作の続きは相当ハードルが高くなるように思うのですよ。

 

正直な話、この映画は何の先入観も持たずに観られたら、もっと楽しめた筈でした。集客のためとは言え、煽り文句で釣ろうとするのはリスクがあります。こちらが思っている以上の意外性を示さなければ、ガッカリ度は増し映画の印象も悪くなりかねませんから。本作はそこまで失望する作品ではなかったですが、余計な先入観を与えずに真っ新な状態で観たかったです。