外出先から帰る途中、目の前を目的のバスが通り

小走りをして、そのバスに乗ろうとした。

ステップに足を乗せた途端、ふくらはぎが攣ってしまった!

しかも両足!!!


すぐそばの空席にたどり着き、足を伸ばして事なきを得た。

すでに数時間経っているが、いまだに片足のふくらはぎが異常に張っている……


ここ数年、慢性的にふくらはぎの張りを感じているのだが

チャイントンでトレッキングに行ったときでさえ

太ももは攣ったものの、ふくらはぎは攣らなかった。

ふくらはぎの攣りなんて、何年振りだろう……


ここ数日、体に変調をきたしている。これもその一つだろうか……

現実逃避に過ぎないが、

昨日からある作業に没頭している。

これをしたからといって

現状を打破できるわけでもないのだが

とりあえず、没頭しているときだけは気が紛れる。

難点は思ったよりも疲れてしまうことだ……

この力を現状打破に向けて使えばいいのにな。


夕方、友人と食事の約束があった。

作業に没頭していたわけではないのだが

出発時間が遅れ、バスも予想以上に渋滞にはまり

わずかながら約束の時間に遅れてしまった。


タイにいる日本人はタイ化しているのかどうか

なんともいえないけれど

時間に関しては

日本に住む日本人とはちょっと感覚が異なる気がする。

日本から来た人との待ち合わせは

絶対遅れることができないと思う一方で

タイに住む日本人とだったら、

2,30分遅れてしまっても

マイペンライで済まされそうな気がしなくもない。


以前チェンライに住む日本人と待ち合わせをしたとき、

たいした理由もなく

30分ほど遅れて待ち合わせ場所に到着したことがある。

周囲を見回すと、相手の姿も見当たらない。

携帯電話も持っていなかったので、連絡の取りようもない。

怒って帰ってしまったかなあ……

と思いつつあと30分ほど待とうと思った。

5分程すると、彼が手を振りながらこちらに向かってきた。

時間通りに来て

私の姿がなかったからどこか別のところに行ってしまった

というわけではなさそうだった。

何食わぬ顔で30分以上待たされ

腹を立てていることを彼に告げて

食事をおごらせた。


しかしあまりにも時間にルーズになりすぎると

まっとうな日本人からは見捨てられそうな気もするので

時間に関しては、日本にいるとき以上にきちんとしたいと考えている。


ただ、この感覚でタイ人と付き合っていると

単にストレスが溜まる一方なのだが……

バンコクに着いた3人はすぐにJが働くMPに向かった。最初はSが一人でJに会いに行った。借金の額を再確認するつもりだった。JはSがそんな大金をすぐに払えるとは信じられなかった。実際、Sもそれだけの金額をすぐに用意できるわけではなかった。金がなければ交渉はできないとIが言うのでSはすぐに帰国し、Iの口座に身請け代と手数料を振り込んだ。Iは報酬が振り込まれた途端、俄然張り切った。愛人のPがMPのオーナーの元へ交渉しに行ったが、Jから聞いていた金額の数倍の身請け代を請求された。押しの強いPが交渉しても埒があかない。Iはやむを得ずSに連絡し、身請け代の高騰を伝えた。Sは資産家の割には金銭にシビアだった。しかし、Iも日本人に対しては強気だ。SとIの間で激しい交渉が続いたが、惚れた弱みでSが妥協して、さらなる金額を振り込んだ。

交渉の末、ようやくJはMPの仕事から解放された。最初にJの母親が受け取った金額の5倍以上の額で身請けされたのだ。もちろんJはその額のことは知らされていない。転売されてまた別の店で働かされるのかと思った。怯えながら店を出たJはPから真相を聞かされ、ようやく笑顔を見せた。Pに連れられてJはチェンライに向かった。

チェンライに戻ると、PはJと一緒にPの母親のところへ向かった。Jの母親にSの存在とSがJと結婚したいという意志を持っていることを伝えた。もちろんSがただの日本人というだけでなく、相応の資産を持っていそうなことも伝えた。Jの母親は結婚を了承し、結納金の額を提示した。もちろんその額の一部をIとPに払うことも話し合われた。この間、JとSは電話でほとんど話すこともなかった。

身請け完了と結婚の了承を得たという連絡を受けたSは、結婚式の手配をIとPに任せ、数日後結納金を持参して再びチェンライに向かった。


(この話はフィクションです)

前職時代の話。

当時、コンピューターを使って毎月月末日にある集計作業を行っていた。

集計項目は10種類近くに及び

集計が終るたびに条件を設定し直し、コンピューターが集計を終えるのを

ただひたすら待つ業務だった。全て終了するまで4,5時間かかった。

この間、集計業務に携わるものは帰宅できなかった。

私がこの業務の責任者をしているとき

後輩(この仕事を行う社員は私とこの後輩のみ)が

ある項目を同時に集計できないか、

と提案してきた。

10種類近くある項目を同時に集計する試みはすでに検討しており

この頃はすでに5回か6回で済むようになっていたと記憶している。

コンピューターの仕様を作った業者からは

これが限界だという説明を受けていた。

これ以上の負荷をかけた場合、集計作業が中断され

場合によってはデータの消失も考えられるという結論を出していた。

私や私の前任者はこの言葉を忠実に守った。

データが消失した場合の修復は困難が予想され

とても我々レベルでは解決できる問題ではなかったので

これを避けていたのだ。

当初、この後輩は絶対に大丈夫です、と根拠のない自信を見せ

同時に作業を行い、残業時間を短くしようと主張した。

しかし、私が上記のような理由を説明しこれを却下すると

この後輩はデータが消失した場合の修復処理、

これによるトラブル発生時の対応策を検討し始めた。

この作業は月に一度しかできず、実験のようなものを行うのも困難だった。

そのためこの後輩は毎月の作業で、

どれだけコンピューターに負荷がかかっているかを調べた。

さらに再度業者に依頼して、本当に同時に作業を行った場合に

コンピューターが負荷に耐えられないのかどうか、確認させた。

業者としては安全策を取りたがっていたのだが

この後輩の勢いに押されたのか、多少の改善策を提案してきた。

集計作業の組み合わせの変更や、順番を変えることによって

業者と後輩はある方法を生み出した。

ようやく根拠のある自信を示した後輩は

失敗した場合の責任

(データが消失した場合、データを絶対に修復する)を取るからと言って、

彼の考えた集計の順番と組み合わせで行うことを提案してきた。

失敗した場合のバックアップ方法が完璧に思えた私は

彼の提案を受け入れた。

そしてそれは成功し、集計作業は3分の2ほどの時間に短縮された。


この場合の成功した要因は、徹底した分析と検討にあったと思う。

この後輩は他の仕事でも、全く根拠のない自信で業務を進めていたが

結局油断したのか、失敗してしまうことがしばしばあった。

そのため、なかなか彼の提案を受け入れたくなかったのだが

今回、彼はようやくきちんと根拠のある自信を表に出して

成果を上げることができたのだった。


最近まで私が持っていた自信も、根拠のないものだった。

全く検討せずに、ただ根拠のない自信を持ち続けていた。

その根拠のない自信が打ち砕かれた今、前職時代を思い出し反省している。

この男、Sという。ある地方都市で公務員をしている40代後半の男。この地域有数の資産家の一族に生まれたが、すでに両親は他界しており相応の遺産を相続している。10年前に離婚を経験して以来、友人に誘われてタイに来ては女性と遊んでいる。職業柄、日本だとなかなか羽目を外せないそうだ。

Sも40半ばを過ぎた頃から、結婚相手を探していた。やはり特定の女性が欲しいということだろう。だが、Sにはロリコンという趣味があった。親戚が紹介するのはバツイチの女性が多く、Sは年齢的にどうしても気に入らなかった。そこにまさに理想のタイプであるJが現れたのだ。


このとき、Sはチェンライにいる友人を訪ねる途中だった。そのためSはJに必ず身請けすると言い残し、チェンライに向かった。JはSの言ってることを真に受けていなかった。

チェンライに着くとSは友人であるAに相談した。しかし、Aは仕事があるのでバンコクへ一緒に行くことは出来ない。そこでAはIを紹介した。Iはチェンライに10年以上住んでいるがなにをしているのかよくわからない男だ。しかし、タイやタイ人というものを熟知しており、この手の相談に何度も乗っている。Sが資産家であることを知ったIは喜んでこの依頼を受け、愛人のタイ人Pを伴い一緒にバンコクに向かった。


(この話はフィクションです)