レトロショップ成穂堂ケンの苦悩と爆笑の日々 -539ページ目

ハミガキふたたび

いつものように、寝ぼけ眼で洗面所にたち、

いつものように、歯ブラシに練りハミガキをつけ、

いつものように、面倒くさそうにそれを口に含んだ。

いつものように、爽やかなミントの味は・・・

広がらなかった。

幾秒か時間があり、苦味とひどい刺激が口中に広がった。

一瞬何が起こっているのか理解できなかった。

僕は、先程、手に取ったチュープをまじまじと見た。

やられた。洗顔フォームだ。


疾走する古本屋!成穂堂〔なるほどう〕店主の苦悩と爆笑の日々-ハミガキ
何か置き方がおかしいだろうよ

洗顔フォームを口に含んだのはこれで2度目だ。

前回は完璧に寝ぼけていたが、今回は三男の仕業に違いない。

就寝時間が徐々に遅くなっている三男に、

夕べ、「早く歯を磨いて寝なさい。

ハミガキを口に放り込むぞ」

と、腰に手を当て、偉そうに言った。

勿論、自分の事には触れていない。

三男は、今テレビ映画がいい所だとか何とか

ぐずぐず言いながら部屋に消えていった。

蒲団に入りながら、緻密な計画を練っていたのだろう。

そしてそれは、今朝、決行された。

ん~、まんまと引っ掛かったぜ。

学校から戻ってきたら、威厳を持って叱らねば・・・


やがて、三男が元気に帰ってきた。

そして「おとーさん、おかーさんは?」

「今、買い物にいっている」

「ねえねえ、何か食べに行こう」

なんて、べたべたするものだから

ついつい、ご機嫌で一緒に出掛けてしまった。

叱る機を逃した僕は、

それとなく三男に練りハミガキの事を聞いてみた。

三男は「昨日から練りハミガキと泡せっけんの場所が入れ替った」と言う。

んっ?昨日から?

確かに家内が泡せっけんの容器が大きくなったとか、

なんとか言っていたよな。

危なかった、三男じゃなかったのか~

思わず大人気ない行動をとるところだった。

しかし、洗顔フォームというやつは兵だ。

何度口にしても決して慣れるものではない。


ペタしてね