久しぶりに 適度に大きな飛行機の爆音が聞こえる施設にでむく。
その中にあった一軒のショップでペーパークラフトをいただいた。
スタッフの方が展示されていた完成品を指して「写真とっておいたほうがいぃですよぉ~。」と勧めてくれたのだが、にこやかな表情で「だいじょぶですぅ」と返すが、内心「トシヨリ ヲ アナドルナyo」である。
「九三式中間練習機」通称「赤とんぼ」である。
デザインカッターでシコシコと切りキリ貼りハリ。
都合3日 3時間程度の作業で完成。ペーパークラフトは糊を乾かす時間が多い。
サイズは全長150mmほど。
ペーパーのパーツにプロペラがついていなかったので「ヤッツケ」で付けてみた。
・・・よく見るとバリが多いな・・(^-^;
竹とんぼよろしく、プロペラブレードに捻りをつけ風を当ててやればご覧のとおり。
!(^^)!
「九三式中間練習機」は昭和初期に帝国海軍の練習機として開発運用された。
写真のようにオレンジ色に塗られており、ゆったりと飛ぶ姿から「赤とんぼ」とも呼ばれたのである。
戦時中に製作された予科練を描いた映画「決戦の大空へ」では実機が霞ヶ浦、筑波山上空を飛ぶ姿を見ることができる。
多くの航空兵を育てた赤とんぼも大戦末期には「特攻機」として使用された。
こんな拙速な複葉練習機でさえ「特攻機材」にするほど航空機が枯渇してもなお戦いを継続、若者を死地に追いやる軍部の無策、無能。
この機体で特攻訓練、出撃していった兵達の気持ちはいかばかりであったろう。
特攻を命令した指揮官は戦果など期待していなかったであろう。しかしこの低速、木製、羽布張り構造の機体が逆に功を奏し、レーダーに探知されにくく、対空砲の銃弾が当たっても布張りのため貫通してしまい墜落を免れたのだ。もちろん熟練パイロットの操縦により成せたことではなるが、複数の駆逐艦などを撃沈、おおきな損害を与えるなど戦果を挙げることができた。
他方、この特攻で沈められた米駆逐艦の一艦は最後の任務遂行中であり、任務完了後帰国予定であった。その被害は47名が戦死、76名が負傷したという。
半月後に戦いが終わる時。 言葉にできない戦いである。
NO WAR!!