4.11(木)
プロモーターのSさんとは昼過ぎにホテルトレイダースの喫茶店で
待ち合わせをしていた。
ネットワールドを出ると右にマニラ方面へと歩き出す。
およそ600メートル程の同じロハス大通り沿いにトレイダースは有る。
今日も35度を超えるという炎天下、歩き出したとたんに汗がふき出す。
「前の道路はロハス大通り沿いのサービスロード」
その間サウナやクラブ、レストランなどが
建ち並んではいるがネオン輝く夜とは違い、
つぶれた店や長く空家になっている建物なども目に入り、
その様子は白日の下、薄汚れ寂しい姿をさらけ出している。
「今も変わらず頑張っている
クラブ インフィニテイ 」
「昔、ここと一本となりの通りに有るミスユニバーサルはよく通いました。
ミスユニは安くてインフィニテイ一回分の料金で2回は行けたな。」
「最近はとんと行ってないのでわかりませんが。」
サウナ のぞみ
「以前はよくサウナというより日本の銭湯に入る感覚で
お世話になってました。店名も当時はロハス大通りにちなんで
BOULEVARD-大通り-という名前の時です。
ここにはボデイウオッシュというサービスが有って
(今でも有ります。)
ホットパンツの女性が頭の先からつま先までていねいに
洗ってくれます。
それこそ一物などは宝物を磨く様に
ていねいでその後・・・・
この話の続きは他の所で改めてご紹介します。」
そんな中、ひと際目を引いたのは去年の8月に「火事だあ。」で紹介した
日本食レストラン「ふるさと」の余りにも朽ち果てた姿だ。
後年何人も経営者は変わりながらも1970年代からの老舗で
全盛期には日本食レストランの代表格の一軒だった。
2012.8.15 未明出火
原因不明で処理されたようだ。
トレードマークだった黒地に白の格子模様の外装は
一見、昔と変わらぬ存在感を感じさせるが、よく見ると入り口はトタンと板でふさがれて
そのすき間から中を覗くとこんな有様で、がれきと化していた。
「手作業で解体? 作業員には見えないけどどなたですか?
覗いたとたんに目の前にお尻が。
見つかると怒られそうでそうっとバックを踏む。」
普段は車で何んとなく通りすぎてしまうサービスロードだが
歩いてみると改めて時代の流れを感じさせる短くも長い600メートルだった。
あちらこちらと寄り道したのでトレイダースまで30分もかかってしまった。
冷房が程良く効いた喫茶店は砂漠の中のオアシスの様で、
冷たいミネラルウオーターが体にしみわたる。
汗もすっかり引いた頃、プロモーターのSさんとスタッフ小島が現れた。
今後のタレント招聘について
入国日程などの最終打ち合わせをする。
とりあえず今回は10人のタレントをピックアップして
7月下旬から8月初めに5人の招聘を予定、その後順次と言う事で
話しが決まった。
まもなくプロダクションから迎えの車が来た。
プロダクションはマカテイのビルの2階に有り、
めずらしく道中目立った渋滞もなく20分ちょっとで着く事ができた。
車を降りて2階への階段を上がるのだが、その間はもうすでに
早くから集まったタレントでいっぱいだった。
その間を抜ける様にオフィスへ向かう。
多くの視線が俺に注がれて、今日はどんな日本人がやって来たのかと
品定めをされている様で、ちょっと気恥ずかしくもあった。
プロダクションから今日のオーデションリストを受け取る。
そこには名前、年齢、身長、体重の他、来日回数とカテゴリイ(ダンサー、シンガー)
が書いて有る。
2枚目のリストの最後が98で終わっているが、後10数名分を追加しているという。
100人を超えるタレントの期待と緊張の中オーデションが始まった。
さきほど午後3時にプロモーターのSさんから
二人のタレントを成田でピックアップしたので
これから長岡へ向かいます。という連絡が入りました。
実は今日が最初の二人の入国予定日でした。
無事に入国できるまではと思っていたので報告できてよかったです。